9/11(金)~9/13(日)は、阪神甲子園球場に広島東洋カープを迎えての3連戦。
気になるカープ戦のみどころを注目データとともにお届けします。
9月1日の試合こそ雨天でノーゲームとなったが、カープとの前回対戦はいずれも激しい戦いとなった。
初戦は初回に1番・鳥谷が二塁打を放って出塁すると、犠打と犠飛で幸先良く先制点を奪うことに成功。救援陣では歳内と二神がそれぞれ2イニングを無失点に抑えるなど、救援陣の消耗を最小限にとどめた。
2戦目は先発・藤浪が本調子ではなく、7回までに9四球を与えるも12三振を奪い1失点に抑える。打線は同点の6回、今季初めて4番に座った福留の一発で勝ち越すと、7回にはマートンのこの日4打点目となる走者一掃の適時二塁打で突き放し、粘りのピッチングを見せた藤浪に自己最多となる12勝目をプレゼントした。
カープとの対戦成績は、ここまで7勝10敗1分。逆転優勝を狙い甲子園に乗り込んでくるカープの勢いを、絶対に止めなければならない。タイガースナインの底力が試される3連戦となるはずだ。
9月は藤浪、メッセンジャー、能見、岩田の先発4本柱をフル回転させる可能性が高い。しかし、彼らがすべての試合に先発することはできないため、その合間に登板する“第5の先発”の働きは重要なポイントとなるだろう。その役割を担うのが、2年目の岩崎優だ。
今季はなかなか勝ち星に恵まれなかった岩崎だが、8月9日に今季初勝利を挙げるとそこから3連勝。8月の防御率は1.24と安定感を見せている。
岩崎の特徴は、腕が遅れて出てくる独特のフォームから繰り出されるストレートだ。今季平均球速こそ136.2 キロと決して速くはないが、ストレートの奪空振り率は8.9%。これは、セ・リーグの先発投手中トップの9.5%を誇る藤浪に次ぐ数値となっている。岩崎が先発マウンドに立った試合では、この空振りの取れるストレートで打者を翻弄するピッチングに期待したい。
岩崎は2013年のドラフトでタイガースが最後に指名した選手だ。最下位指名の投手が入団1年目から2年連続で勝ち星を挙げたのは、球団史上初である。堅実に努力を重ねチャンスをつかんだ若虎が、タイガースを優勝へと導く。
※文章中のデータは2015年9月3日終了時点
独特のフォームから繰り出される直球でカープ打線を翻弄!
<2015年:月別投手成績>
月 | 先発 | 勝利 | 防御率 |
---|---|---|---|
4~7 | 6 | 0 | 5.46 |
8 | 5 | 3 | 1.24 |
※データは2015年9月3日終了時点