INTERVIEW

8日(金)、対横浜DeNAベイスターズ戦が行われた阪神甲子園球場にて、鳥谷敬選手が公式戦通算2000本安打記録を達成し、試合終了後に会見を行いました。

会見写真

―2000本安打達成おめでとうございます。今の気持ちをお聞かせください。

この2000本というのを目標にやっていなかったですし、打てると思ってなかったので、正直2000本も打ったのかなというのが今の気持ちです。

―1年目の1本目から今日の2000本まではあっという間でしたか。

毎年毎年の積み重ねなので、あっという間という感じはしないですけど、打ってみたら2000本も近いとは思わないですが、早くも遅くもないという感じです。

―そんな中で周囲が騒がしくなってきて、鳥谷選手の中で2000本という本数の意味合いや感じ方がここ数日間で変わってきたように見えましたが。

そうですね。個人的な数字を考えて打席に立ったり、試合後に考えることもなかったので、少なくなればなるほど、周りがカウントしてくれるので数字のプレッシャーというか追っていた自分はいました。

―今日の第一打席はどんな気持ちでバッターボックスに入りましたか。

1打席目になんとか決めないと、どんどんプレッシャーがかかってくるという感じがしたので、何とか1打席目でしっかり集中して打ちたいなという気持ちで臨みました。

―打ちたいなという気持ちの中でピタっとボールがきたんでしょうか。

球種は全然考えていなかったのですが、ランナーもいましたし、ランナーを進める延長線上にヒットがあったらいいなと思って打ちました。

―打球はしっかりご覧になりながら走ってましたか。

そうですね。ちょっと一瞬取られたかなと思ったのですが、抜けてよかったです。抜けて転がっている時に「あ、そういえば2000本目だな」と思いました。

―打席に入る時もそうでしたが、セカンドベースに達した際も声援がすごかったですね。

そうですね、打席に入るときは球場の雰囲気というか応援というのをすごく感じました。

―あの声援というのは“ただの打席ではない”という感じになりませんでしたか。

顔にボールが当たって、最初に代打で出た時を思い出しました。

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―坂本選手のHRでホームインした後、ダグアウトで金本監督からどのような声をかけられましたか。

「まだ通過点だぞ、2500本行け」って言われました。

―積み重ねた2000本ですが、1本1本いろんな意味があると思うのですが、鳥谷選手の中で特に印象に残った1本はありますか。

プロに入って最初に打った1本ですね。そこからプロ野球人生が始まっているので、最初の1本が印象深いですね。
なかなか自分の思うようにいかなかった時期もありますし、本当に見たことのない球が来たりとその1本目を打ったときはプロが始まったなと感じました。

―ここまで鳥谷敬選手大きくしてくれた原動力は何だと思いますか。

やっぱり毎年毎年、試合に出続けたいという気持ちを持ってやっていましたし、ポジションを空ける怖さの中で毎日出場し続けるということを常に考えて準備してきたので、それがこの2000本という数字につながったのかなと思います。

―昨シーズンがターニングポイントになったのかと思うのですが。

そうですね。ショートというポジションを失いましたし、キャンプ始まってオープン戦に入っても自分のポジションはなかったですし、その中でサードというポジションでここまで出来ているのは良かったかなと思います。

―あらためてこの2000本はどなたに伝えたいですか。

家族、両親、いろんなところで一緒にプレーした同級生たちや周りのお世話になった人たちがこの2000本を待っていたと思うので、その方々に伝えたいと思います。

―まだ高い山を登っている最中だと思いますが、次はどのへんを見定めましょうか。

数字を追うことはないですが、毎日試合に出続けて、チームの優勝も2005年から出来ていないですし、そこに向かって勝利に貢献できるように1本1本積み重ねていきたいと思います。

―最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

本当に2000本打てたのもファンの方々の声援があったからだと思います。シーズンもまだ続きますし、最後まで諦めずに選手みんなやっていきたいと思いますので、最後まで応援宜しくお願いします。

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■坂井オーナーコメント

鳥谷君、2000本安打達成、おめでとう。タイガース入団当初から常にベストを目指して、弛まぬ努力を積み重ねてきた賜物だと思います。
今季は表情豊かにチームを鼓舞する場面をよく目にします。甲子園のグラウンドには、鳥谷君の笑顔が似合います。これからも更なる高みを目指して、チームを牽引して行って欲しいと思います。

■四藤社長コメント

2000本安打達成、本当におめでとう。金本監督、福留選手に続き、そして生え抜きでは藤田平さん以来の偉業であり、心から敬意を表したい。まだまだ体も若いし、これからもタイガースのチームリーダーとして、後輩を引っ張っていってもらいたい。

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