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春季キャンプコラム

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2025.02.10
会心のチーム初アーチ
2月6日(木)~2月9日(日)第2クール

今キャンプ初の実戦が行われた第2クール。開幕一軍を懸けた熾烈な戦いが始まった。

技術よりメンタル

6日(木)、第2クールは祈りとともにスタートした。3日に亡くなった球団OBの𠮷田義男さんを偲び、半旗が掲げられたメイングラウンドで、練習前に首脳陣、選手、スタッフ、粟井一夫球団社長や掛布雅之OB会長、岡田彰布オーナー付顧問らが黙祷を捧げた。

肌寒い中で始まった練習では、赤星憲広臨時コーチが合流。翌7日(金)には具志川キャンプを訪れ、走塁の指導を行った。

赤星氏がキャンプで臨時コーチを務めるのは、3年連続。昨年はチーム盗塁数がリーグ5位の41に終わったが、「数が下がったことより、盗塁成功率が非常に悪かったのが気がかり」という。「成功率にこだわりを持つためにも、もう一回考え方を変えて、気持ち新たに前向きにスタートを切れるようにと伝えた」と指導内容を明かした。

特に、「一日通して言葉を交わした」と積極的に声を掛けたのが中野だ。ルーキーだった2021年には30盗塁をマークし盗塁王に輝いたが、その数は年々減少。昨季は自己最少の6盗塁に止まり、13企画で失敗は7だった。

「技術というよりメンタルだと赤星さんがおっしゃった」という中野は、「昨年は塁に出る機会も少なければ企画数もあまり多くなかったので、なかなかチャレンジしにくいメンタルになってしまっていた」と胸中を吐露。「1年目に盗塁王を獲った時のように、どんどん仕掛けていけるメンタルを思い出して、成功するという良いイメージを持ちながらやっていきたい」と前を向く。

赤星コーチから「30個ぐらい走れる選手。また盗塁王を同じチーム内で争えるぐらいのところまでいってほしい」と檄を飛ばされ、「赤星さんの期待に応えられるようにどんどんチャレンジしていきたい」と意欲。近本との一、二番コンビで、盗塁を重ねていく。

ヒットで4番デビュー

8日(土)と9日(日)には、宜野座組と具志川組合同の紅白戦が行われた。

スタンドから約8千人の観客が熱視線を送った8日の今キャンプ初実戦では、藤川阪神の新クリーンアップがお披露目。白組のスタメンに3番・佐藤輝、4番・森下、5番・大山が名を連ねた。

新たに4番を務める森下は、2回の第1打席で茨木からセンター前ヒット。「バットも折れて詰まってしまったが、自分がやっていたセンター方向の打球ということで、方向的には良かったかなと思う。まずは1本出たので良かった」とうなずくも、「結果も大事だが、内容にもこだわりながら。まだまだもっとできることがあるので、しっかりやっていきたい」と表情を引き締める。4番を任される立場となり、「自分の中でも燃え上がるものがあるというか、やってやろうという気持ちになっている。今シーズンの最後まで4番でいけたらいいなと思う」と力を込めた。

紅組の4番には、新外国人のヘルナンデスが入った。3回1死一、二塁で石黒の初球真っすぐをライト線へタイムリーツーベース。来日初実戦で、初安打初打点をマークしている。

先発マウンドには門別と茨木が上がり、白組の門別は2回1安打無失点、紅組の茨木も2回2安打無失点と、高卒3年目の両投手が共に結果を残した。

門別は「バッターのタイミングを遅らせたり、ファウルが取れたので良かった」と振り返り、「変わらず真っすぐをやっていくだけだが、キャンプ後半になってきたら変化球の精度も上げていかないといけない。クイックももっと安定して投げられるように」と今後の課題を口に。茨木は「どちらの回も先頭のボール入りでヒットを打たれてしまったので、そこが一番の反省点。初球からもっとゾーンで勝負にいくようにしたい」としつつ、「コースにしっかり投げ切れてゲッツーもあったし、そこは良かった。自分の力は出せたと思うので、あとは精度を上げたり細かいことを練習していきたい」と先を見据えた。

外野手がアピール合戦!

9日の紅白戦2戦目で、2025年チーム初アーチが佐藤輝のバットから飛び出した。初回1死一塁、現役ドラフトで巨人から移籍した近畿大の先輩でもある畠に対し、カウント1-1からの7球目150キロ真っすぐを強振。完璧な当たりの打球はライト芝生席に飛び込み、特大の2ランホームランにスタンドから大歓声が沸き起こる中、背番号8はゆっくりダイヤモンドを一周した。4球連続ファウルで粘った後の一発に、「いい球だったので打ち返すのは難しかったが、最後は打てる球が来たので。タイミングの取り方だったり、いろいろ試していることもできた」と納得の表情。「実戦もどんどん多くなるので、しっかり試したい」と意気込んだ。

白組の先発・伊藤将は、1回を投げ1安打無失点。「3番まで左だったので、インコースをしっかり使えるよう意識した。インサイドにしっかり投げ切ることができた」とうなずく。「ストレートは強さがあるし、ブルペンに入っても低めにしっかりいいラインで投げられているのでいい感じ」と、順調な調整ぶりをうかがわせた。

野手では、野口が2試合連続のタイムリーヒットを放ち、豊田も連日のヒット。具志川組も島田が前日から3打席連続ヒットをマークすれば、小野寺はツーベースヒット、楠本も移籍後初ヒットで存在感を発揮し、前日には福島がスリーベースヒットで沸かせた。前日にヒットを放った前川と井坪も含め、外野手はポジション争いが激化。開幕一軍を懸けた争いから目が離せない。

2試合行われた紅白戦では、主力選手が順調ぶりを示し、若手は力を存分にアピール。「主となる選手がしっかりやってくれているからこそ、次のことに目を向けられる」と藤川監督も納得のチーム状態で、新たなステップ第3クールへと進む。