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春季キャンプコラム

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2025.02.25
打線満開!3連戦に収獲
2月20日(木)~2月24日(月・振)第5クール

キャンプは終盤となり、いよいよオープン戦に突入した。新戦力がベールを脱ぎ、今季の展望に胸が高まる時期。注目の第5クールを追った。

球界トップクラスの『大物』

20日(木)、第5クール初日。この日から具志川組に回った茨木・ベタンセス・熊谷・井上・野口と交代で、糸原・植田・原口が宜野座に合流した。守備練習では初めて『シャッフルノック』を実施。各選手が本来とは違うポジションに就いて打球を追う。藤川体制の方針で野手は複数ポジションをこなす事が要求されるが、その為の準備と見られている。

「みんなが違うポジションで(やっていたが)ボク個人的には、具志川組でファーストも守っていたので、すんなり入れたというか、普通にこなせたかなと思う」。普段はサードが多い糸原健斗内野手は、余裕の表情で合流初日を振り返る。打撃においては、「速い球に負けないように」をテーマに鍛えて来た。怪我しない体作りと長いシーズンを乗り切る為の『貯金』を作るべく具志川で取り組んだ成果をしっかりと見せつけるつもりだ。

3月に開業する兵庫県尼崎市のファーム新施設『ゼロカーボンベースボールパーク』で竣工式が行われ、前監督の岡田彰布オーナー付顧問らがテープカットに参加した。阪神電車・大物(だいもつ)駅近くに完成した施設は、『日鉄鋼板 SGLスタジアム 尼崎』を中心に、3代目となる合宿所『虎風荘』・室内練習場や小田南公園野球場・多目的広場と隣接する日本球界でもトップクラスの規模を誇る。創設90周年に相応しい『虎の穴』誕生で、球団は更なる進化を遂げようとしている。

21日(金)、宜野座キャンプが大雨に見舞われ、ドーム内で投手陣のキャッチボール中に停電するアクシデント。プルペンやメイン球場の電源なども一時的に使えなくなったものの約10分で復旧した。練習は終日室内メニューで行われている。

右京3ラン!確信の放物線

22日(土)、プロ野球オープン戦が開幕。阪神は、金武で東北楽天と対戦した。スタメンは近本・中野から佐藤輝・ヘルナンデス・大山で中軸を形成し、前川・木浪・坂本・島田と続く打線。先発・村上は初回を3者凡退。2回裏は一死から安田に二塁打を浴びるが、後続を抑えて2回(29球)1安打1三振無四球無失点と上々の内容だった。村上頌樹投手は、「先ずはゼロで抑えたのでよかったし、最後真っ直ぐでしっかりコースへ投げ切れたのでよかったと思う。(テーマとして)真っ直ぐの質を意識してやってたし、新しい変化球も色々試せたのでよかった」と振り返っている。

初回2回と中野・木浪の二塁打を生かせなかった阪神は、3回表、楽天2人目・則本を攻め、近本・佐藤輝の安打で作った二死1・3塁から5番大山が中前適時安打を放ち先制すると、前川が豪快な右越え3点本塁打で続いて一気に4点を奪った。「打った瞬間行った」と手応え十分な打球に前川右京外野手は、取り組んで来た打撃面の進化を確信した表情を浮かべている。

その後、両者点の取り合いとなって試合は7対7の引分けに終わる。佐藤輝の右中間最深部へ運ぶソロアーチなど打線は14安打と活発。投手では、同点の7回裏から3イニング(40球)を投げ完了した6人目・門別が2安打無失点と粘りの投球を見せ、その成長ぶりが初采配の藤川監督を大いに喜ばせた。

具志川で行われた韓国ハンファとの練習試合には、難病『胸椎黄色靱帯骨化症』からの完全復活を目指す湯浅京己投手が227日ぶりに実戦マウンドへ上がった。最速149km/hを計測して1イニングを1安打1失点(暴投による)。久しぶりの感触に笑顔が溢れていた。

森下復帰!一発即答

23日(日・祝)、対中日オープン戦(アグレスタジアム北谷)。腰の張りで前クールまで別メニュー調整だった森下が、4番指名打者として実戦復帰となった。トップ髙寺、5番に原口を据える打線で中日先発・涌井に挑む。立ち上がり中野・佐藤輝の連打で一死1・3塁として、森下がカウント1-1からの内角速球を叩きレフトスタンドへ運ぶ先制3点本塁打。更に原口・前川の長短打と豊田・犠飛で加点し、1回表に4点をもぎ取った。

「涌井さんも真っ直ぐ中心で(意図を持って試していたようなので)結果はよかったけど」。森下翔太外野手は、実戦初打席の一発にも冷静だった。今後に関しては「色んなタイプの投手とより対応出来るようオープン戦の期間をしっかりやりたい」と話している。

阪神先発・才木は初回、新外国人5番ボスラーに直球で右越え3ランを浴びるなど2回(36球)を投げて4安打4失点と荒れ気味だった。「今日は打たれたけど、内容も3ランを打たれる前の四球とか(岡林に喫した適時二塁打など)投げミスがあったので」。才木浩人投手は大いに反省した上で、「しっかり修正して、まだあと1か月あるので仕上げていけるように」と話している。

試合は中盤に原口・髙寺の適時安打で再びリードを奪った阪神が18安打を放ち、9対6で井上一樹新監督の中日に打ち勝った。オープン戦初白星を飾った藤川球児監督は、「最後までスタンドで応援して下さって、しかも若い選手も観てもらったから彼らの励みにもなるので、これからも応援してもらいたい。本当に感謝している」と雨が降る中でも見守ってくれた阪神ファンへの想いを口にしていた。

豪華リレーにスタンド歓喜

24日(月・振)、昨季日本一の横浜DeNAを迎えて宜野座で行われた今キャンプ最後の練習試合。先発予定だった大竹が『下肢の張り』で回避し、代わりに西勇が登板する。初回3番井上に右越えソロ本塁打を浴びて先制を許すも、打たせて取る投球で1回を1安打1失点。まずまずの内容だった。2回以降もゲラ〜石井〜桐敷と1イニング毎に中継ぎ豪華リレー。5回表にはドラフト3位ルーキー木下が場内表示155km/h連発でスタンドを沸かせる。8回にはドラ1左腕・伊原が登板。堂々としたマウンド捌きで1回を1安打無失点に抑え、初の対外試合で無難なデビューを飾った。

打線も近本・佐藤輝・大山・木浪ら主力が軒並み順調な仕上がりを見せる。6回裏には前日復帰初打席で3ランを放った森下が左中間へ逆転2点本塁打を打ち込んで絶好調ぶりをアピール。ルーキー捕手・町田にも左越え適時二塁打が飛び出すなど、若手の成長著しいDeNA相手に理想的な展開へと持ち込んだ。8回裏には今キャンプ絶好調・原口の中越え2点適時二塁打でダメ押し。特別ルールで実施された9回裏には昨季まで阪神に在籍したDeNA浜地が登板し、スタンドから温かい声援が飛び交う場面も印象に残った。(試合は「9対2」で阪神勝利)

実戦実戦で締め括った第5クールを経て、キャンプも最終クールへ。それぞれの課題克服に取り組んだ沖縄の日々も残り僅かである。