9/1(火)~9/3(木)は、阪神甲子園球場に広島東洋カープを迎えての3連戦。
気になるカープ戦のみどころを注目データとともにお届けします。
カープとの前回対戦は、敵地・マツダスタジアムで行われた3連戦だった。
初戦は敗れこそしたものの、最終回に満塁のチャンスをつくるなど、最後まで粘りを見せた。
すると第2戦は前夜の粘りが結実する。2回表にマートンが幸先良く先制弾を放つと、マートン、ゴメス、江越がそろって猛打賞を記録し、打線が計8得点を挙げる。投げては先発・能見が8回を投げて2失点と、相手に一度もリードを許さない好投を見せ、快勝を見せてくれた。
続く第3戦も試合序盤から打線が猛威を振るう。初回に福留が2ランを放つと、その後も効果的に得点を重ねていく。すると救援陣も相手打線に得点を許さず、2戦連続で投打のかみ合ったタイガースがカード勝ち越しを決めた。
カープ戦は今季ここまで6勝7敗1分とほぼ互角。しかし、ここ10年で負け越した年はたったの一度のみと、もともと相性は良い相手だ。いよいよ勝負の9月が甲子園から始まる。
単独最下位も経験するなど、シーズン序盤は苦しんでいたカープ。しかしここにきて状態は上向き気味。特に昨季の本塁打王・エルドレッドの戻ってきた打線には要注意だ。
そこで注目したいのは、呉昇桓である。タイガースはここまで1点差ゲームの勝率が.606とリーグで最も高いが、それはこの守護神を中心としたリリーフ陣が安定しているからに他ならないであろう。
呉昇桓の売りといえばもちろん、「石直球」と例えられるストレートだ。ただでさえ速く、そして重いこの球は、高めに投げることでさらに威力を発揮する。高めのつり球で打者の空振りを奪うシーンは今季何度も見てきた。この高めの球こそ、「石直球」の真価なのだ。
呉昇桓は今季すでに2年連続となる30セーブを挙げているが、これはチームでは2007、08年の藤川球児以来のこと。その藤川ですら成し得なかった2年連続のセーブ王に、呉昇桓は手をかけている。最強守護神がこの栄冠を手にしたとき、タイガースは2005年以来のリーグ優勝も成し得ているはずだ。
※文章中のデータは2015年8月23日終了時点
石直球で真っ向勝負!最後は呉昇桓が締める!
<2015年:高低別ストレート被打率>
高低 | 打数 | 被安打 | 奪三振 | 被打率 |
---|---|---|---|---|
高め | 66 | 13 | 19 | .197 |
真ん中 | 45 | 11 | 13 | .244 |
低め | 26 | 7 | 9 | .269 |
※データは2015年8月23日終了時点