東京ヤクルトスワローズ
7.14(TUE)15(WED)16(THU)
阪神甲子園球場
開幕から苦しみ続けてきた猛虎の歯車がかみ合ってきた。12日のDeNA戦(甲子園)では、先発・岩貞が8回無失点の好投を見せると、9回は1点を奪われながらも、スアレスが最後を締めくくった。これで3カード連続の勝ち越し。矢野監督は「だいぶチームとして落ち着いてきた。ファンがいる中で、甲子園で野球がやれるというのは本当に幸せだなと感じています」と有観客での3試合を2勝1敗で終え、手応えを口にした。
14日からの首位・ヤクルトとの3連戦(甲子園)は秋山が先陣を切る。前回の一軍登板だった1日の中日戦(ナゴヤD)では味方の失策も絡み、5回途中を6失点KO。「前回はしっかり投げられていないので、やり返すつもりで調整してきました」。雨天中止の影響で登板間隔が空き、9日のウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)で2イニングの調整登板を挟んだ。リベンジの機会を伺ってきただけに、人一倍の闘志を燃やしている。
秋山に続き、15日はガルシアが中5日で登板が濃厚。さらに16日は移籍後初勝利を目指す中田が控えている。6月28日のDeNA戦(横浜)を最後に登板機会から遠ざかっているベテラン右腕は中17日で出番が来る。「簡単ではないと思いますが、しっかり言われたところで調整する感じです」。13日の投手指名練習でも約70球のピッチングを行い、準備を整えた。
守護神の藤川が右肩のコンディショニング不良で12日に出場選手登録を抹消された。矢野監督は「抑えも難しいけど、その前もすごく難しい。その時の状況に応じてね」とリリーフの柔軟な起用を明言している。スアレス、岩崎が救援陣の軸となることは間違いないが、先発陣には長いイニングを投げることが求められる。
打線のカギを握るのは、もちろん大山だ。左ふくらはぎを痛めたマルテの代役として4番に座ってからの5試合は17打数9安打の打率5割2分9厘、2本塁打、6打点。「積極的に打ちにいく、攻めていけているのが、自分の中ではうまくいっていると思う」。6試合連続ヒットをマークしている主砲が、14日に対戦するヤクルトのエース・石川攻略の先頭に立つ。
大山の後ろに座る5番のボーアも開幕直後はスランプに陥っていたが、現在は打率2割7分1厘、4本塁打、11打点と数字を上げてきた。指揮官も「打線も少しずつ調子が上がってきている。しっかり勝っていきたい」と自信をのぞかせている。現在、チームは借金4の最下位に沈むが、首位・ヤクルトとは4ゲーム差と射程圏に迫ってきた。V戦線に浮上するためにも、負けられない戦いになりそうだ。