東京ヤクルトスワローズ
9.6(TUE)7(WED)
阪神甲子園球場
同じ轍(てつ)は踏めない。6日からのヤクルト2連戦(甲子園)。首位のチーム相手にいかに白星をつかめるか。「ストップ・ザ・村上」が勝利のカギを握るのは確かだ。井上ヘッドコーチがチームの思いを代弁した。
「俺らは勝つためにやるというのを前提に置かないといけないけど、お客さんが見てる、足を運んでるお客さん、テレビで見てるお客さんのためにもある意味エンターテイナーでもなければいけない。(村上を)なんでこんな歩かすねんという場面であからさまに歩かせることはしたくない。監督もそうだろうと思う」
いまや、球界を代表する燕の主砲・村上。今季のチームとしての対戦成績は19試合で被打率3割5厘、6被本塁打だ。中でも、7月31日の甲子園での一戦は、3本のアーチをかけられ、全4打点を許して逆転負け。それ以来の本拠地で迎え撃つ一戦に投手陣も鼻息が荒い。先陣を切るのは、エース青柳だ。
「ヤクルトで首位なので、強いのは分かっているので。村上くんのことももちろん警戒してますし、あれだけ絶好調というか毎試合ホームラン打ってるような感じなので、警戒はしなきゃいけないんですけど、でも実際ソロだったら1点ですし、3打席回ってきて全部打たれても3失点くらいの気持ちで。あとは大胆にいきたいと思います」
今季は7打数2安打でアーチは許していない。「ある程度は考えてます」と対策も講じている。前回8月30日の広島戦では7回無失点の快投。調子は下降気味だったが、開き直りの精神で本来の投げっぷりを取り戻した。自己最多タイの13勝目へ、状態は万全だ。
2戦目の先発を担う伊藤将も気合十分。「ヤクルト自体も調子いいので、村上が一番当たっているので、そこを注意しながら、自分のピッチングができたらいいなと思う」。8月17日の敵地神宮の一戦で、不動の4番に決勝3ランを浴びた。リベンジの思いはひとしおで、「抑えたいって気持ちはあります」と闘志を燃やした。自身、甲子園10連勝で新人から2年連続となる2ケタ勝利へ、王手をかけたい。
チーム防御率は12球団トップの2.56と安定する。それだけに、打線の奮起が求められる。「ピッチャーが頑張っているよねというチーム。打撃が急にボーンといくとは言えないけども、そういう姿勢というのは見せないといけない」と井上コーチ。3番・近本、5番・大山は上り調子だ。歯車がかみ合えば、矢野阪神らしい戦いができる。