福岡ソフトバンクホークス
6.16(FRI)17(SAT)18(SUN)
阪神甲子園球場
交流戦もあっという間に最後のカードを迎える。3年連続となる対パの勝ち越しを狙う3連戦は、リーグ、交流戦とも首位争いに加わっているソフトバンクが相手だ。各球団との対戦が3試合ずつになった15年以降は一度も勝ち越したことがない強敵だが、満員の甲子園でセ・リーグ首位の威厳を見せたい。
迎え撃つ先発陣はビーズリー、大竹、才木の順にマウンドに立つ。初戦は来日初先発の助っ人。リリーフとして期待されたが、5月中に転向した。「体調もすごくいい。長いイニングを投げたいね」と意気込む右腕が新しい持ち場でどんなパフォーマンスを見せるのか楽しみ。さらに注目を集めるのは、第2戦を任される大竹の投球だ。
現役ドラフトで加入した左腕が入団時から熱望していた古巣との初対決。特に毎年1月の自主トレに同行を頼み、移籍後も良き相談役である和田には「阪神で結果を残している姿を見せることが一番の恩返し」と誓っていた。その大先輩も初戦に相手の先発として投げるだけに、恥ずかしい姿は見せられない。14日の西勇に続く「12球団勝利」も期待される中、甲子園での戦いが背番号49を大きく後押しする。
虎VS鷹は少年時代の大竹の大切な思い出。熊本出身でホークスファンとして育ち、2003年の日本シリーズに熱狂した。4勝3敗でダイエーが日本一に輝いたが、甲子園では虎が3連勝。「大歓声にホークスが飲まれていたという印象です」。今でも脳裏に焼き付く聖地の大歓声が味方。本拠地では今季6試合の登板で4勝0敗、防御率0.92と圧倒的な数字を誇っている。開幕直後は雨天中止による登板日の変更が頻発。結果、甲子園での登板が続いたことを「ここで投げろという神様のお告げかも」と喜んでいた男が、大好きな場所で元同僚たちを相手に躍動する。
甲子園に限らず、今季防御率1.24はセ・リーグの「隠れ1位」。この登板後に再び規定投球回に届き、個人成績の一番上に顔を出す可能性が高い。そんな左腕の後、第3戦に投げる才木も同じく隠れ2位の1.53。2023年の虎が誇る強力先発陣と12球団屈指の強力打線の勝負は見どころ十分だ。
報知新聞社/安藤 理