読売ジャイアンツ
9.20(WED)21(THU)
阪神甲子園球場
阪神は20日から甲子園で、今季最後の「伝統の一戦」2連戦に臨む。マジック「5」で迎えた12日からの前回対戦では、カード3連勝で一気に18年ぶりのリーグ制覇を決めた。本拠地の巨人戦での胴上げは、岡田監督が前回指揮を執った2005年と同じ。球団史上最速Vを果たした今シーズンの強さを目の前で見せつけた。
優勝決定後はある意味、今後に向けた調整や各選手のタイトル争いを優先する"消化試合"の様相はあるが、永遠のライバルとの戦いは特別だ。今季はここまで17勝5敗1分けと圧倒。2リーグ制(1950年)以降のシーズン最高勝率、同最多貯金更新をすでに決めており、1979、2003、2005年に並んでいる同最多勝利の更新も可能で、来期以降も見据えて徹底的にたたくチャンスだ。
20日の初戦で先発する伊藤将は今季、巨人戦3登板で2勝1敗、防御率1.52。昨年5月から今年の7月1日までに3完封を含む5連勝と、好相性ぶりを示した。8月27日の前回対戦(東京ドーム)では7回2/3を4失点で敗戦投手となり、雪辱を期すマウンド。あと2回1/3で到達する自身初の規定投球回は目前で、自己最多更新の11勝もかかる試合に「いつも通り投げたら、自然に達成できると思います。何も考えずに投げます」と泰然自若に構えた。
2戦目の青柳は同じく巨人に今季2登板で2勝、防御率2.31で、2021年5月14日からは7連勝中。8連勝となれば、2009~11年の能見篤史に並ぶ偉業だ。本人は「いいピッチングを続けられたらいいかな、くらいにしか思ってないです」と特別な意識はないが、あと2勝で3年連続2ケタ勝利の10勝に到達。球団では2016~18年のメッセンジャー以来の快挙にもつながるだけに「1年を通して大したピッチングはできなかったけど、最終的に10勝という形であれば、少し見栄えが良くなると思うので、狙えるものは狙っていきたいと思います」と力を込めた。
巨人の先発は、先週のカードと同じく山崎伊と赤星を予定。現在、3位・DeNAと2.5ゲーム差の4位だけに、CS進出を見据えるなかでは負けられない戦いだ。虎が誇る左右両輪のGキラーが、返り討ちにする。
報知新聞社/宮崎 尚行