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久保、1点差を守りきれず後味の悪い敗戦
後味の悪さが残る敗戦だった。
開幕から負けなしの楽天・田中を攻略し、3回に2点を先制したまではよかったが、7回にスタンリッジが1点を返され、なおも一死二、三塁でマウンドに上がった加藤が、二死後、聖澤に逆転三塁打を浴びた。
それでも、今の阪神打線には反発力がある。その裏、鳥谷のきょう3本目となるヒットで同点に追いつくと、8回表は安藤がピシャリ。裏の攻撃で、四球を選んだ俊介が盗塁を決め、藤井の右前打で勝ち越しのホームを踏んだ。
こうなれば、9回表はクローザー・久保の登場だ。しかし、先頭・鉄平は空振り三振に仕留めたものの、銀次にヒットを許し、松井には右翼線へ運ばれる。このとき、右翼・俊介が雨で濡れた芝生に足を滑らせ、転倒。打球処理に時間がかかり、一塁走者に本塁までかえられてしまった。同点…。
久保は続く代打・島内にも左中間を深々と破られ、勝ち越しを許した。そして急きょ、登板した筒井も負の流れを止められず、聖澤に2ラン…。「筒井もまさか、自分が久保の後に行くとは思っていなかっただろう」と、中西投手コーチは筒井をかばったが、終わってみれば、4対7と3点差をつけられていた。
救援失敗が続く久保は、それでも気丈に報道陣に対応した。「何度もやられて申し訳ない。いい流れを作ってもらっているのに…」。新外国人・ボイヤーを獲得し、配置転換も考えられるが、中西投手コーチは「それはない。クローザーですから。あしたもあさってもゲームは続くわけだから、乗り越えて行かないと」と久保の奮起を期待した。
