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中田に2浴弾…好調木佐貫を攻略できず
テンポの良い投手戦を主砲の２発等で北海道日本ハムが制し、連勝を止められた阪神はセ・リーグ首位から陥落した。
北海道日本ハム先発・木佐貫に対して、阪神は６番セカンドで坂（西岡はＤＨ）、９番に柴田を起用。打線に左打者をちりばめるが、初球からフォークを使うなど大胆な配球に戸惑い、序盤は完全に抑えられる。
初回は３者凡退で滑り出した阪神先発・メッセンジャーだが、２回裏先頭４番中田に投じた初球・外角直球をライトスタンドへ運ばれる１４号ソロであっさり先制されてしまう。それでも低めに集める投球を続けるメッセンジャー。４回には暴投もあり一死２・３塁とされるが、稲葉を一ゴロに抑えるなどピンチを凌いだ。日本ハム・栗山監督は（試合中めまいを訴えた）小谷野に代打・大谷を使って見せ場を作るが、得点には繋がらない。（大谷は四球）
直後の５回表マートン・二塁打（チーム初ヒット）と新井貴・内野安打（＋木佐貫の悪送球）で無死１・３塁の絶好機が訪れた阪神だが、坂の強い遊ゴロで本塁を狙ったマートンが刺された後、藤井彰は遊ゴロ併殺となって追い付く事が出来ない。思えば、これが最大のチャンスだった。その裏、北海道日本ハムも鵜久森の二塁打から一死３塁としたが、メッセンジャーは陽・大引を打ち取り踏ん張った。
北海道日本ハム 木佐貫はツーシームなどを巧く交えて制球抜群。フォークボールも冴えに冴えて、その後も猛虎打線に付け入る隙を与えない。少ない球数でほぼ思い通りの完璧な内容だ。
メッセンジャーは良く粘っていたが、ついに７回裏二死１・３塁から２番大引に中前適時安打を許して手痛い２点目。８回には先頭・中田にインハイ真っ直ぐを叩かれて、１試合２発となる文句なしの１５号ソロ本塁打を浴びて力尽きる。７回０/３（１１７球）を投げ８安打３失点で無念の降板となった。
結局、主砲の２本塁打が決め手となった北海道日本ハムが３対０と阪神に一矢報いた。木佐貫はわずか９１球２安打５三振（１四球）とほぼ完璧な内容で移籍後初完封。西岡剛内野手が「久々に良い投手を見た。丁寧に最後まで投げられ、完璧に抑えられてしまった！」と脱帽するなど阪神は完全に『お手上げ』状態で連勝が５でストップ。交流戦Ｖの可能性も福岡ソフトバンクの優勝（２年ぶり史上最多４回目）が決まって消滅し、巨人の勝利でセ・リーグ首位からも滑り落ちた。
「低めのフォークにバットが止まらなかった。５回は最低でも同点に追い付かないと…（走塁面など）やるべき事が出来ないのがこの結果になった。（打線の状態から考えて）良い当たりが少なかったので、木佐貫が本当に良かったんだと思う」。和田 豊監督は、今季９度目の完封負けにもサバサバとした表情で札幌ドームから引き上げて行った。
