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能見、3被弾で痛恨の逆転負け

『東京ドームの罠』に嵌まったエース能見が本塁打3発を浴び、阪神にとって痛恨の逆転負けとなった。

巨人・杉内の立ち上がり。阪神は1番起用の俊介が中前安打で出塁した後、二死2塁からマット・マートン外野手がスライダーを合わせて、レフトスタンドへの8号2ランで先制する。「甘い球をしっかりとミートできたね。昨日と同じく、初回に回ってきたチャンスで打ててよかったよ!」…4番の活躍で2試合連続先取点だ。

阪神先発・能見も長野、坂本にヒットを打たれて初回から一死1・2塁とされるが、阿部を遊ゴロ併殺に打ち取ってピンチを脱出。しかし、2回先頭の村田に真っ直ぐをライトへ運ばれて14号ソロ。続くロペスにも追い込んでからの失投をレフトへ二者連続の13号アーチを許して、あっと言う間に追い付かれた。

その後、立ち直った能見を何とか援護したい猛虎打線だが、5回一死2・3塁もあと一押しが出来ない。 それでも6回、7番スタメン黒瀬の代打・新井良が左前安打を放ち作った一死1・3塁の絶好機に藤井彰が初球をセーフティスクイズ。再び3対2と勝ち越した。

だが、その裏、巨人は一死後 坂本・阿部の連打でチャンスを作ると5番村田のレフト線二塁打ですぐに追いつく。尚も一死2・3塁と絶体絶命のピンチは能見が踏ん張って、ロペス・ボウカーを内野ゴロに抑えた。

同点の7回から巨人は継投に入る。マシソンが抑えたその裏、能見は巨人8番中井にインコースの変化球をレフトスタンドへ運ばれてしまう。勝ち越しアーチに沈んだ能見は7回(122球)を投げて9安打5三振無四球4失点。東京ドームで気をつけなくてはいけない本塁打3発が致命傷となった。

リードを許した阪神は8回表ヒットで出た新井貴の代走・田上が盗塁を仕掛けるとマシソンの暴投を誘って一死3塁と同点機を迎えたが、関本は空振り三振。後続も巨人・山口に抑えられて得点に繋がらない。

9回にも俊介・大和の連打で一死1・2塁と食らいつく阪神。鳥谷が右飛に倒れたところで、巨人は山口から守護神・西村へスイッチする。4番マートンは追い込まれるが、粘って四球を選び満塁。最後に大きな見せ場を作るも代打・桧山が遊ゴロに倒れて万事休す。もう一歩も引けない阪神だったが、4対3で痛恨の黒星を喫した。

首位との差は再び7・5ゲームと開いた。試合後しばらく気持ちを静めてから会見に臨んだ和田 豊監督は、「あと一歩としか言いようがない。1点差でも負けは負け。だけど、これで終わった訳じゃない。(負ければ巨人にマジックナンバー43が灯る)明日は絶対に取る!と言うゲームになる!」と不退転の決意を述べてドームを後にしている。