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ナゴヤDで6年ぶり2度目の3タテ!!

徹底した初球攻撃で『ノーヒッター』山井を鮮やかに攻略した阪神が、序盤で大勢を決した。

中日先発・山井に対し、猛虎打線は最初から『カウント球』を積極的に狙って行く。初回スタメン2番・今成がヒットで出ると二死後、初球真っ直ぐに反応したマートンの二塁打でチャンスを広げ、5番新井貴も初球スライダー打ちの左前適時打で2点を先取した。

2回表にも下位を打つ坂・日高の連打と今成の四球で二死満塁から鳥谷・マートン・新井貴のクリンナップが3連続タイムリー長短打を浴びせ、山井をKOした。代わった武藤にも福留が右中間適時安打で続いて4者連続適時打となり、この回だけで6点を積み上げた。(山井は1回2/3で8安打8失点)

鳥谷 敬内野手は「ナリ(今成)が粘って四球でつないでくれたのが大きい」と話せば、マット・マートン外野手も「トリ(鳥谷)が良いカタチで打ってくれたので!」とコメント。 さらに福留孝介外野手が「目の前で新井(貴浩)さんが2本打っていたので、自分も続けてよかった」と語るように、まるで打線全体が心で繋がっているかのようだ。

5回表にも新井貴がレフトへ15号ソロアーチを放り込んで9対0とした阪神。これに対して、前回DeNA戦(20日・横浜)で7点リードを守れず責任を果たせなかった先発メッセンジャーは、今季初の中4日にも拘らず最初から飛ばす投球で5回まで恐竜打線をノーヒットに抑える。

だが、6回裏一死 中日1番の藤井に振り遅れた打球をレフト線近くに落とされて初安打(二塁打)を許すと、井端・森野にタイムリー長短打を浴びて2点を失った。

ランディ・メッセンジャー投手はこの回限りで、後はリリーフ陣に託す。(6回94球3安打3失点)「今日は球がシュート回転していた事と、先頭打者の谷繁サンに四球を出してしまったのがもったいない」。降板後のコメントは、反省点ばかりだ。「2点取られちゃったからね!」と交代理由を話した和田 豊監督だが、「今日は8点取ってからも丁寧に投げていた」点は高く評価する。

8回には阪神3人目・久保が森野の一発(13号2ラン)を浴びるが、前半の貯金がモノを言って阪神が9対4で押し切った。メッセンジャーはチームトップの11勝目。久々にスタメンマスクの日高 剛捕手が通算1500試合出場(史上179人目)を達成している。

4連勝の阪神はナゴヤドーム3連戦で6年振り2度目のスイープを果たし、ナゴヤドームでの5連勝は史上初めて。今回は中日の状態が非常に悪かったとは言え、長年に渡って鬼門とされてきたイメージを一新することが出来た事が何より大きい。

「打線がよく繋がった。 (本塁打も初球だったが)どんどん振って行こうと思っていた。(あと三塁打を打ったらサイクルだったけど)一番難しいのが残っていたので厳しいな!と…」。ヒーローインタビューで3安打5打点の新井貴浩内野手は、いつもの口調で答えている。

「今日は好球必打で積極的に打っていけた。(山井には前回対戦時)ファーストストライクを見逃して(苦しくなって)やられていたから…。ツヨシ(西岡)とコウスケ(福留)が戻って、相手のマークが分散しているように感じられる」と打線に言及する指揮官。「良い形で東京ドームに臨める!」と語気を強め、いよいよ長期ロードを締め括る首位巨人との対決へと目を向けていた。