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メッセンジャーの奮闘に打線が応えられず
チャンスは山ほどあったが、攻守に渡るメッセンジャーの奮闘に打線が応えられず、猛虎には悔しい幕切れとなった。
阪神は左手裂傷の西岡が３試合続けて欠場。前回対戦（７月２８日・甲子園）でプロ初完封を献上したＤｅＮＡ先発・ルーキー三嶋に対して初回トップ上本が四球で出塁するが、俊介・バント失敗、マートン・二ゴロ併殺打で無得点に終わる。
一方、阪神先発・メッセンジャーは２回裏、背中の張りから４番に復帰したＤｅＮＡブランコの右越二塁打から無死１・２塁のピンチを迎えたが、金城・荒波・黒羽根と３者三振に仕留めて脱出する。メッセンジャーは、序盤からどの球種もコーナーに決まり安定感十分の投球だった。
４回には二死から鳥谷のヒットを挟む２四球で満塁と攻めつけた阪神だが、初球を狙った６番今成が三嶋の変化球にタイミングが合わず、二ゴロに倒れた。６回表はマートンの中前安打などで一死１・２塁としたが、鳥谷・新井貴は連続三振でどうしても先制する事が出来ない。三嶋は球威満点の投球で、要所での変化球も効果的だった。
両投手気迫の投げ合いに我慢比べとなった終盤。８回表に阪神は先頭打者・好投のメッセンジャーが自らヒットを放ち、出塁。一死後、俊介も中前安打で続いたが、マートンのライトフライには走者メッセンジャーがタッチアップから３塁へと進んだ。ＤｅＮＡはここで三嶋から山口へスイッチ。４番鳥谷に期待がかかったが、変化球を引っ掛けて一ゴロに倒れ、メッセンジャーの気迫に報いる事が出来なかった。（ＤｅＮＡ三嶋は、７回２/３・１３０球を投げて、６安打９三振４四球無失点）
メッセンジャーは１００球を超えてからも１５０Ｋｍ/ｈ以上を計測するなど２ケタ奪三振。セ・リーグ奪三振王争いでもトップを守ったが、この内容で勝ち星がつかなかったのは『本当に気の毒』としか言いようがない。（８回・１３６球 ５安打１０三振２四球 無失点）
９回表一死１・２塁も代打・桧山が遊ゴロ併殺（投手はＤｅＮＡ３人目の藤江）で得点出来なかった阪神。その裏、登板したリリーフ安藤がヒット・四球で無死１・２塁とされ、代打・小池のバントを間に合わない３塁へ送球して（記録は野選）無死満塁と絶体絶命の場面を迎える。初球を狙った荒波の打球は前進守備を嘲笑うかのようにレフト・マートンの頭上を越えていくサヨナラ安打！…あれよあれよ、と言う間に試合が終わった。
好調・新井良の猛打賞など８安打を放つも４併殺を食らい、あまりにも後味の悪い１対０でのサヨナラ負けを振り返った和田 豊監督。「今日の三嶋の出来では連打があまり期待出来ない中で、何とかチャンスは作ったが、あと一本が出ない。バント失敗やエンドランの併殺（７回表一死１塁で清水が一直）など作戦系統が上手くいかなかった。こういう現状で甲子園に帰らなくてはならないけど、前回東京ドームで３つやられてるので、何とか奮い立たせて意地を見せたい！」と噛み締めるように語り、悔しさを堪えていた。
