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秋山タクミな投球!効いた陽川1発
初回の先制劇から順調に得点を重ね主導権を握った阪神が、先発右腕の安定感抜群な投球で守り切り、今季最後の東京ドームを連勝で締め括った。
巨人先発・畠に対する阪神は、7番に再昇格・木浪を起用する。初回一死から糸原・マルテの連打で1・2塁として、4番 大山の左前適時安打で1点を奪った。「打ったのはカットボール。早い回に先制点が欲しかったので、打つ事が出来て良かった」と、大山悠輔内野手が話している。
2回表は先頭・木浪の右前安打から三ゴロで入れ替わった走者・坂本の盗塁もあっての二死2塁から、1番 近本の右前適時安打で阪神に追加点が入った。近本光司外野手が振り返る。「打ったのはフォーク。チャンスの場面だったので、走者を返す事に集中した。打つ事が出来て良かった」。
阪神先発・秋山を迎撃する巨人は、7番に田中俊を入れ、攻略を図る。秋山は捕手・坂本とのコンビで3者凡退で立ち上がり、序盤は完璧に無失点で抑え込んだ。4回裏二死で3番 坂本にセンターへの二塁打を浴びるまでヒットを許さなかった秋山。このピンチは、4番 岡本にフルカウントまで粘られたが、内角直球で辛うじて三直で切り抜けている。
追加点が欲しい阪神は5回表 二死2塁に左二塁打の大山を置いて6番 陽川がカウント1-1からカットボールを捉えて、レフトスタンドへ運ぶ5号2ランを放って、4対0とリードを広げた。「初回チャンスの場面で打つ事が出来なかったので、取り返す事が出来て良かった。(感触は)完璧だった」。陽川尚将内野手は、会心の打球に満足そうな表情だ。巨人・畠はこの回限りで降板。5回(84球)9安打5三振1死球4失点と不本意な結果に終わった。
一方、秋山は相手の早打ちにも助けられて、どんどんアウトを重ねて行く。8回まで92球と快調なペースで最終回のマウンドへ。9回裏 先頭・松原に遊撃内野安打で出塁を許すが、坂本を右飛に打ち取り、岡本には直球勝負で空振り三振。2季振りの完封勝利まであと一死となるが、5番 丸に初球を右中間スタンド中段へと運ぶ24号2ランを浴びて、あと1人で夢と消えた。それでも、続く若林を一直に取って4対2で試合を終えた。阪神が、今季最後の東京ドームを連勝で締めて、せめてもの意地を示した。
140km/h前後の直球を軸に変化球で巧みに緩急を使い分けるコントロール抜群な投球で巨人打線を翻弄して、112球 6安打5三振 無四球2失点完投勝利。「捕手も凄くテンポ良くリードしてくれてたので、良いリズムで最後まで投げる事が出来た」。秋山拓巳投手が冷静に振り返る。強打の岡本らにも果敢に真っ直ぐ勝負を挑んでいたが、「スピードは出ないけどストレート・ピッチャーだと思ってるんで。ストレートが軸の投手になれるように、これからも努めて行きたい」と話した。
「アキ(秋山)の持ち味。そこを誠志郎(坂本)がしっかり引き出してたな!と言うのは、勿論 この完投に繋がったんだと思う」。矢野燿大監督もバッテリーの功績を讃える。「(攻撃においては)陽川のあの2ランと言うのは、試合の流れの中で大きかったし、素晴らしい本塁打だった」。今季開幕3連敗から始まった東京ドームの戦いについては、「うーん。ちょっと良い思い出が少なかったけど。本当にここでなかなか勝てずに… 。まぁ、でも最後何とかね。多少だけど、2つ勝って東京ドームを終われたのは良かったかな」と話した。
それでも、巨人の優勝は秒読みであり、Aクラス争いも予断を許さない現状は変わらない。「ここまで来たら、一戦一戦。その試合を全力で勝つ!というのを、しっかりチーム全体としてやって行く!」。指揮官は引き締まった表情のまま、敵地・東京ドームをあとにした。