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マルテ復帰も起爆剤とはならず

広島の先発左腕、床田には前回対戦の3月30日の試合で7回を1得点に抑えられた。リベンジの機会に鳴尾浜で振り込んできた右打者がスタメンに名を連ねた。

右足のコンディション不良から復帰したマルテが昇格即3番を任され、6番・サードで北條が今季初スタメン。7番には熊谷を起用した。対策オーダーも実らず5回まで無得点イニングが続いていたが、2点を追う6回に代打の陽川が今季初打席のファーストスイングで鋭い打球をレフト前に弾き返す。2死後に中野が俊足を生かし内野安打でチャンスを広げた。しかし1、2塁からマルテは空振り三振に倒れてしまう。

攻撃で甲子園を沸かせることは出来なかったが守備のファインプレーがキラリと光った。3回にセンター前に抜けようかという打球にショートの中野が追いつくと軽い身のこなしで流れるように1塁へ送球。好プレーでピンチの芽を掴んだ。中野の好守備に助けられた西勇は内外をきっちり投げ分けて試合を作る。チーム打率.261と161得点はどちらもリーグトップ、強力な広島打線を相手に5回まで無失点に抑えた。6回に一発を浴びて2点を失ったが先発の役割は果たした。

8回に岩貞がつかまり追加点を奪われるが浜地が好リリーフを見せる。無死満塁の場面でマウンドに上がり、フライアウト2つと内野ゴロ。見事な火消しで逆転へ望みをつないだ。

3点差の9回、そのままでは終われない。近本と中野の連打で無死1、2塁とチャンスメイク。一発が出れば同点という場面で打順はクリーンアップへまわった。しかしマルテはセンターフライ、佐藤輝はライトフライ。打った瞬間は期待の高まる打球だったがどちらも野手のグラブに収まってしまった。2死となってから大山もサードゴロに倒れ、最後まで床田を攻略することが出来なかった。

投手陣は好投しているだけに待たれるのは打線の奮起だ。明日の広島の先発投手は右腕の九里、左打者の爆発に期待したい。