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効果的な長打で8得点、5連勝を飾る
波に乗る4連勝で交流戦順位は2位、開幕直後に抱え込んでしまった借金は1桁まで減らした。甲子園に吹く追い風はまだまだ止む気配はない。頼もしい左右の主軸が試合を動かした。
3回、2死1、2塁から佐藤輝がライト前へ安打を放つと、2走・中野は快速を飛ばして一気に生還、先制のホームへ頭から滑り込んだ。俊足で先制点をもぎ取った次は長打力。大山が2死1、3塁からレフトスタンドへ3点本塁打を放った。
「目の前でテル(佐藤輝)が打点を挙げてくれたので、それに続こうと(伊藤)将のためにも1点でも多くと思って打席に入りました」
インコースの難しい球を技術とパワーでスタンドインさせこの回4得点、序盤を無安打無失点に抑えていた先発の伊藤将に力強い援護点を送った。
好左腕の快投も続く。三遊間への打球を処理したショート・中野の好守備にも助けられ5回2死まで無安打投球、前半を球数51球で無失点に抑えた。あわやノーヒットノーランかと思わせる好投から一転、4点リードの6回に3点を失うが同点は許さず踏ん張った。
「日本ハムは積極的に打ってくるんで、そこを警戒しながら、自分のゴロアウトを取るピッチングが出来たと思います」
7回はアルカンタラがきっちり三者凡退に抑え、8回には島田と近本が難しい打球をノーバウンドで捕球した。守りでリズムを作るとその裏に打線も奮起した。
四死球で走者をため、2死満塁の場面で代打・小野寺が打席に向かう。「チームのためにも自分のためにも絶対(走者を)還そうと思って打席に立ちました」という思いを乗せた力強い打球は右中間を深々と破った。勝利を決定付ける3点適時3塁打、欲しかった追加点を奪った。島田も適時打で続き終盤に4得点。緊迫した終盤戦の雰囲気から解放された5点リードの9回は岩崎を温存、石井があっさり3つのアウトを奪い5連勝を飾った。
試合後の矢野監督は「バッター陣もいろんな形で得点も増えてきてますし、ピッチャー陣もよく頑張ってくれているので僕たちの野球が、いろんな部分で出来てきているかなと手応えを感じています」と振り返った。これで交流戦成績は8勝4敗、優勝へ向けて気運が高まってきた。