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4時間超えの熱戦も延長11回に力尽く
前日に値千金の一発を放った北條を2番に据え、陽川をスタメン抜擢。中日先発の好左腕・大野雄を攻略するべくオーダーを組んだ。しかし2回に失格絡みで先制を許し、その裏には無死1、3塁からのセンターフライで3走・糸原が痛恨の走塁死。3回には1死1塁からエンドランを仕掛けるが俊足の中野が刺されてしまう。安打は出るもののホームが遠い展開が続いていた。
それでも先発の才木は踏ん張った。打線の援護に恵まれない中でも5回まで2安打1失点。落ちるボールがよく決まりしっかり試合を作った。6回には先頭打者から連打を浴びピンチを招いたがここでも後続を断ち追加点を与えなかった。
「先制点を取られてしまったのは悔しいですが、梅野さんのリードのおかげで、なんとか6回まで粘りの投球ができたかなと思います。甲子園のマウンドは久しぶりでしたが、たくさんのお客さんが入ってくれて、声援も凄かったですし、楽しみながら投げることができました」
右肘手術から復帰後、初の甲子園マウンドは7つの三振を奪い6回1失点、持ち味をしっかり発揮した。この好投に岩貞も続いた。2番手として1回をきっちり三者凡退に抑え「才木が頑張って投げてくれていましたし、自分が任されたイニングを0点で後ろに繋いで、チームに流れを持ってきたいと思っていました。とにかく勝ちたいです！」と話した。8回は加治屋が、9回は浜地がマウンドに上がり無失点、逆転を信じて役割を果たした。
打線は終盤に走者を出すと代打、代走を繰り出しベンチは手を尽くしたが得点まではあと一歩届かない。1点を追う9回は3番の近本から。すでに2安打を放っていたヒットマンは初球を鮮やかにセンター前に弾き返す。さらに佐藤輝の初球に盗塁を決め、わずか2球で無死2塁の状況を作り出した。俊足の近本は佐藤輝の内野ゴロで3塁に進み、糸原の内野ゴロで迷わずホームを突く。際どいタイミングながらもセーフとなり、同点のホームをもぎ取った。
1-1で迎えた延長11回、アルカンタラがつかまり2点を失ってしまう。その裏、打順はクリーンアップにまわったが2度目の同点劇はならず。4時間を超える熱戦も白星はならなかった。
才木の好投や中日の絶対的守護神であるR・マルティネスから得点したことは好材料。明日も一丸野球でカード勝ち越しを目指す。
