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悔しい逆転負けで通算5500勝お預け

2死走者なし。得点確率は最も低い状況だが、そこからの攻撃で試合の流れを引き寄せた。

初回、2死から近本は四球を選び、佐藤輝の安打で判断良く3塁へ。1、3塁とチャンスを拡大し大山がセンター前へ運ぶ。

「ツーアウトからしぶとく繋いで作ったチャンスだったので、積極的に打ちにいこうと思っていました。先制点を取ることができてよかったです」

近親者が新型コロナウイルス陽性判定を受けたため一時抹消されていた大山だが心配は無用。全く影響を感じさせない打撃で先制点を叩き出した。なおも続く2死1、2塁のチャンスに糸原の打球はライト前へ。

「先制した直後でチームの雰囲気もよかったですし、貪欲にもう1点を取りにいった結果、タイムリーになってよかったです」

1点で終わらず2点目を奪った。そして追加点もやはり2死走者なしからだった。2回、2死から中野が安打で出塁し島田のライト線への2塁打で長駆生還を果たす。島田が「打者有利のカウントだったので、思い切って振り抜くことができましたし、(中野)拓夢がよく走ってくれました」と話したように好走塁でリードを広げた。

援護をもらった西は連打を浴びた立ち上がりに1点を失うが2回は9球で三者凡退、3回は2奪三振と立ち直る。4回は先頭打者に安打を浴びたが次打者に狙い通り併殺を打たせ結果的には3人で打ち取った。修正力とゲームメイク能力は一級品、6回まで1失点に抑え7回の先頭打者に安打を浴びるところまでマウンドを守りリリーフ陣に託した。

7回無死1塁では左キラーの渡邉が長打力のある松山を打ち取り、右打者を打席に迎えると今度は浜地がマウンドへ。12球団屈指のブルペンの層の厚さを押し付けた。必勝リレーかと思われたが2失策も絡みこの回まさかの4失点。試合をひっくり返されてしまった。

2点リードから2点を追う展開となった終盤戦、9回に2死から梅野が安打で出塁するがビハインドを跳ね返せず。球団通算5500勝に王手をかけていたが節目の白星は甲子園へ持ち越しとなった。