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Aクラスは譲らない。全員野球で勝利
1ゲーム差に迫られた広島との直接対決は全員野球でもぎ取った。
甲子園10連勝を目指した伊藤将だが立ち上がりに2失点。相手先発が好投手の森下ということを考えれば苦戦を覚悟しなければならない試合の入りとなった。だがこの一戦に懸けるナインの思いは非常に強かった。
初回の攻撃では中野と糸原の連打で走者をため近本のバントで1死2、3塁。同点の走者を得点圏に進めた。4番の大山は期待に応えライト前への適時打で1点を返し、さらに連日抜群の勝負強さを発揮する原口の犠牲フライで追いついた。
伊藤将は2回以降粘りのピッチング、走者を出しても丁寧にコースを突いて追加点を許さない。5回に被弾してしまうが打線は初回と同じくすぐに反撃した。
その裏、先頭の梅野が2塁打で出塁すると矢野監督が早くも動いた。伊藤将に代打・木浪を起用し送りバントのサインを出す。木浪がうまく転がした打球は相手の失策を誘い、さらに中野の死球で無死満塁とした。このチャンスに糸原がレフト線にフライを打ち上げると3走・梅野が頭から生還。相手の送球より早く同点のホームへ滑り込んだ。3-3に追いつきなおも1死1、2塁、勝負所と見た矢野監督は脚力十分の2走・木浪に代走・江越を送った。勝ち越しはならなかったが攻めの采配が流れを引き寄せた。
6回にケラーが適時打を浴びて再びリードを奪われてしまうがその裏、1死から佐藤輝と小幡の連打で1、2塁とし梅野が右中間へ逆転の2点適時3塁打を放った。
「試合前の練習からしっかりやっているので結果に結びついたことは本当に良かったなと思います」
追いつくだけでなく追い越すとこの後代打・マルテの犠牲フライで追加点。リードを2点に広げた。
6-4の7回は岩貞をマウンドに送り、2死2塁で右打者を迎えると浜地を投入。出し惜しみしない継投で相手の反撃を1点に抑え、8回は湯浅が2死1、3塁のピンチを凌ぐ。9回は岩崎が「セーブシチュエーションが久々だったので気合い入りました」と3人でピシャリ。13安打を浴びリードされる展開を粘り強くひっくり返し、勝ちパターンのリリーフ陣5枚を注ぎ込んで逃げ切りに成功した。
勝利した矢野監督は残り試合について「勝つしかないんでね、その中で諦めない、超積極的という野球をやっていきたいと思います」と話した。ラストスパートはチーム一丸で駆け抜ける。
