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一丸野球も超人に白星を捧げられず

超人・糸井の引退試合でナインは一丸となって戦った。まずは近畿大学の後輩に当たる佐藤輝が初回に走攻守で躍動した。

初回1死1、2塁から右中間への飛球をジャンピングキャッチ。先発の伊藤将をアシストした。その裏の攻撃では3つの四球で作った2死満塁のチャンスでライト前へ2点適時打を放つ。さらに先制点を叩き出した直後は今季11個目の盗塁を決めた。

伊藤将は2回に逆転を許し早くもマウンドを降りる展開となってしまうが、第2先発の西純也が試合を作り直した。2回途中からマウンドに上がり5回まで無失点。力強く粘り強い投球を披露し、プロ初のリリーフ登板で結果を残した。

2点を追う5回の攻撃では好投した西純に代わって糸井が打席に向かう。171本塁打、300盗塁を記録していた超人はフルカウントから三遊間を破った。1755本目の安打を放つとスタンドからは糸井コールが湧き上がり、この一打をきっかけに反撃に転じた。この回2死1塁から近本の放ったボテボテの当たりが内野安打となると同時に相手の適時失策を誘い1点差に迫った。6回2死からは梅野がレフトスタンドに同点アーチを描く。糸井の安打がムードを変え、試合を振り出しに戻した。

7回はケラーが三者凡退。8回は湯浅がマウンドに上がり無失点、イニングを跨いだ9回は1死2塁のピンチから2者連続三振を奪うと吠えた。延長10回の守備では佐藤輝がフェンス際の大飛球をまたしてもスーパーキャッチ。ファインプレーに助けられた岩崎もきっちり3人で抑えた。その裏の攻撃では大山と原口の連打で1死1、2塁のチャンスを作る。しかしサヨナラの絶好機を逃すと、11回に余りにも重たい6失点。チーム一丸となって戦ったが超人を白星で送り出すことは出来なかった。

4時間半を超える激闘を終えた後、糸井は「みんなと優勝したい、勝ちたい、その一心でこの6年間戦い続けてきました。今年もまだチャンスあります。信じています」と後輩たちに思いを託した。このメッセージに応える試合は目の前に迫っている。次戦は2日後の広島戦、敵地でのリベンジを誓う。