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虎の村神様降臨。村上がプロ初完封
「好投」や「快投」という言葉ではとても言い表せないような文字通りの「完璧な投球」は10日経っても色褪せない。この実力は本物だ。
プロ3年目の村上は今季初先発だった4月12日の巨人戦で7回を無安打無失点。四死球や失策による走者も出すことなく打者21人を連続でアウトに打ち取った。8回のマウンドはリリーフ陣に託したため大記録達成こそならなかったが、試合またぎの完全投球は続いていた。
初回は低めに集めて三者連続三振。最高の立ち上がりから2回以降も中日打線を寄せ付けない。完全投球イニングは8、9、10・・・と伸びていく。5回1死から安打を浴びて記録は11回連続で途絶えたが村上の投球リズムは変わらない。落ち着いて後続を打ち取った。
両チーム無得点で迎えた6回、先制点のきっかけを作ったのも村上だった。先頭打者として打席に入るとレフトへ安打を放って出塁。すると続く近本が右中間を深々と破る。「村上も頑張っているので、とにかく先制点を取りたいと思っていました。積極的に打ちにいった結果、いい所に打球が飛んでくれたと思います」という打球で村上が激走、1塁から長躯生還を果たし先制のホームを踏んだ。
先制しなおも無死3塁、このチャンスで中野がレフトへ犠牲フライを放ち貴重な追加点を挙げた。
2点の援護点をもらった村上はその裏も7回も三者凡退。この時点での球数は71球、7回完全投球だった前回よりもさらに少ない球数で試合を作った。
8回の先頭打者に安打を打たれても次打者からは初回と同じく三者連続三振。この回の球速は140km/h台後半を何度も記録し球威は落ちていなかった。そうかと思えば9回の先頭打者はストレートで追い込むと決め球はあざ笑うかのようなスローカーブ。マスクをかぶる坂本のリードも冴え、最後まで1人で投げ切った。
「最高です。中々勝利出来なかったんですけど、やっと出来て嬉しいです。無駄なランナーを出さなかったことが完封に繋がったと思います。1人1人しっかり抑えていくイメージで、攻めのピッチングをしたいと思っていたのでそれが出来て良かったです。去年とか悔しかったのでこういう勝利が出来て良かったです」
嬉しいプロ初勝利はプロ初完封。内容的にも許した走者は単打による2人だけで無四球10奪三振と文句なしだった。単なる連敗ストップ以上の価値ある白星、虎の村神様が救世主となってくれそうだ。