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好投手対決の関西ダービー初戦を落とす

オリックスを甲子園に迎える関西ダービーのチケットは前売り完売。注目カードの初戦は両リーグを代表する好投手対決となった。

今季大ブレイクの村上と球界屈指の右腕・山本の投げ合いにより序盤は静かに、そして互いに無得点のままハイペースで進んだ。先にピンチを迎えたのは村上、4回に味方のミス絡みで無死満塁とされてしまった。だがここで崩れるようでは防御率1.83の成績は残せない。先制適時打こそ浴びたものの最少失点で切り抜けた。

3回までパーフェクトに抑えられていた打線は4回にノイジーが四球を選んで初出塁。5回には坂本がチーム初安打を放った。しかしどちらも2死からの走者で山本攻略の足掛かりとまではならなかった。

援護を待つ村上の好投も続いた。インロー、アウトローにキレのあるストレートを突き刺すと中軸打者であっても手が出ない。6回にオリックスの3番・杉本、4番・頓宮を連続で見逃し三振に仕留めた。7回に一発を浴び追加点を奪われてしまったがその力投は誰もがわかっている。その裏に打線は大きなチャンスを作った。

2死から前川の死球と相手の失策により1、2塁。得点圏に走者を置いた場面で坂本の放った痛烈な打球がサード内野安打となり満塁に。一打同点、長打ならば一気に逆転も狙えたが木浪のピッチャー返しの打球はセンター前に抜けることなく惜しくもショートゴロ。得点には至らなかった。

村上は8回1死2塁のピンチも踏ん張り、その裏に打順がまわると代打が送られた。8回2失点、9つの三振を奪い与えた四球は0。先発の役割はしっかり果たした。

「四球を出さずにテンポ良く投げることができたかなと思いますが、味方のエラーをカバーできなかったこと、相手が好投手で次の1点を与えてはいけない展開の中で、最少失点で粘り切ることができなかったことが悔しいです」

9回は近本の好守備とK.ケラーの好投できっちり三者凡退に抑えて望みをつないだ。2点を追う最終回には先頭のノイジーが四球で出塁した。逆転サヨナラを呼び込むべくこの回だけで島田と植田を代走に、佐藤輝と原口を代打に送ったが最後までホームを踏むことは出来なかった。

超一流の好投手・山本攻略はならなかったが、見方を変えればこれ以上の難敵もそうはいない。明日からは打線の奮起に期待だ。