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お見事、森下。値千金の勝ち越し弾

長期ロード前最後の甲子園での試合、白星で締めたい一戦をしっかり勝ち切った。

まずは頼もしい切込隊長の近本と6月25日のDeNA戦以来のスタメン抜擢となったショートの小幡が攻守に躍動した。初回の守備で最初のアウトは小幡が軽やかなステップでの打球処理で奪い、2つ目のアウトはセンターの近本がスライディングキャッチ。相次ぐ好守備が先発・伊藤将の立ち上がりを盛り立てた。

3回の攻撃では先頭の小幡が安打で出塁し伊藤将が送りバントを決めて1死2塁。近本は安打を放って1、3塁にした後に盗塁を成功させた。続く中野の内野ゴロの間に小幡が生還、俊足自慢の選手の流れるような攻撃で先制した。

伊藤将はコーナーと低めを正確に突く投球で5回まで2安打無失点。2回から3回にかけては4者連続三振も奪った。6回に同点を許してしまっても打線はすぐに突き放した。

その裏に安打で出塁した近本を1塁に置いて、森下の放った高い弾道の打球はそのままレフトスタンドに吸い込まれた。

「昨日打てなかったのがすごく悔しくて、相手投手をしっかり研究した中で風に乗ってくれたんで良かったなと思います。勝負強い打者になるのが最終的な目標でもあるので、次もそういう結果を残したいと思います」

値千金の勝ち越しの2点本塁打により3-1。さらに佐藤輝のフェンス直撃3塁打とノイジーの適時内野安打でも加点しリードを3点に広げた。

8回に1点を返され、なおも続く1死2、3塁の場面では1人1殺継投。右打者の菊池は加治屋が、左打者の秋山は島本が「(伊藤)将司が粘ってくれていたので絶対0に抑えようと思って投げました。1球1球全力で投げました」と打ち取り終盤のピンチを切り抜けた。

2点リードの9回は岩崎が2奪三振で三者凡退、17個目のセーブを挙げて逃げ切りに成功した。

広島との首位攻防戦は2勝1分、甲子園6連戦は4勝1敗1分。岡田監督が「先発がある程度投げて、打つ方もだいぶ反発力出てきた」と振り返るように内容も伴っていた。最高の形で長期ロードに出る