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アレウィークは西勇の完封スタート

8回まで両チーム合計でわずか4安打。ロースコアの展開とはいえ、9回を迎えた時点で試合時間は2時間かかっていなかった。緊迫した投手戦の中心には、アレウィークの先陣を切った西勇が立っていた。

マジック5で迎えた試合で西勇の今季最高とも思える投球術が光った。ピッチクロックが導入されたとしても全く影響を受けないでろう高速テンポで打者に考える時間を与えない。抜群の制球力でストレートはコーナーいっぱいに決め、鋭い変化球はストライクゾーンギリギリからボールゾーンへ逃げていく。先頭打者の出塁を許した2回と3回は次打者をきっちり併殺打に打たせてピンチの芽を摘む。その後も内野ゴロと奪三振、リスクの低いアウトを次々と奪っていった。

打線は2回に下位打線が仕事をした。1死からノイジーが安打で出塁し続く坂本のサード強襲安打で判断良く3塁へ。好走塁で1、3塁のチャンスを作った。すると木浪がライト深くへ先制の犠牲フライを放った。

「初球いくと決めていたので思い切りいった結果、甲子園だったので十分かなと思いました。西さんはテンポ良いですし守りやすいです」

1点のみながら援護点をもらった西勇は5回までわずか59球で1安打無失点。ボール先行しても落ち着いてカウントを整えて打ち取った。9回に2本目の安打を浴びたが2死1塁から盗塁を仕掛けた走者を坂本の正確な送球が刺してゲームセット。西勇は2塁を踏ませぬ見事な投球で今季初完封を挙げた。

「坂本といつも通り話し合って自分たちの形が出来たし、誠志郎が最後まで引っ張ってくれたおかげで長いイニングを投げることが出来ました。9回マウンドに上がった時、歓声が凄くてちょっと泣きそうになりました。7連戦の頭をしっかり投げることが出来て良かったです」

西勇の好投によりリリーフ陣は連休となった。9月は無傷の9連勝。またしてもアレに近づいた。10連勝は明日、青柳が決めてくれるはずだ。