FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。
4番の意地。大山が劇的なサヨナラ打
日本シリーズという最高峰の舞台でパリーグ王者のオリックス打線に対しても才木は全く臆することなく力強い球を投げ込んだ。立ち上がりは初球から9球連続ストレート。150km/h台を連発し三者凡退の好スタートを切った。
その裏に打線は近本の安打と中野の送りバントで1死2塁とすると森下がまたしてもルーキーらしらかぬ勝負強さを発揮した。適時2塁打を放ち先制点を叩き出した。
援護点をもらった才木は得点圏に走者を背負ってからでも強気の姿勢を崩さない。四球を与えても要所で三振を奪い5回を1失点、先発として試合を作った。
打線も各自が役割を果たした。2回に木浪の安打から2死1、2塁とし近本の適時打で2点目を奪い、5回には1死1、3塁から大山の併殺崩れの間に加点。4番の全力疾走が貴重な追加点を呼びリードを2点に広げた。
しかし7回、イニングを跨いだ桐敷が味方守備のミスをきっかけに2点を失い同点に追いつかれてしまう。それでもなおも続いた1死1、2塁の場面は石井が抑え勝ち越し点は許さない。8回のピンチで岡田監督は左腕の島本をワンポイントで起用し、2死1、3塁の場面では湯浅をマウンドに送った。日本シリーズ初登板となった右腕は1球でセカンドフライに打ち取りファンから大歓声を浴びた。
9回は岩崎がきっちり無失点に抑えた。3-3で迎えた最終回の攻撃は相手のバッテリーミスでチャンスメイク。オリックスベンチは2者を敬遠し満塁策を選択したが4番のバットが4時間超えの総力戦に決着をつけた。2死満塁のフルカウントから大山がスイングすると打球は三遊間を破りレフト前へ。サヨナラ打を放ちチームメイトにもみくちゃにされた。
「冷静に行こうと思っていたんですけどファンの皆さんの歓声が力になりました。サードランナーをホームに還すだけだったので抜けてくれと思って走りました。全員で勝ち取った勝利だと思います」
負ければ崖っぷちとなる一戦で劇的な勝利を収め2勝2敗の五分に戻した。岡田監督は「今日の勝ちを無駄にしないように、明日は全員で最後の甲子園は絶対勝ちたいと思いますね」と話した。サヨナラ勝ちの勢いそのままに先に王手をかけたい。
