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2位への可能性を残した!

猛虎がソツない試合運びで最後の意地を見せた。

CS開催権が懸かる大一番となった今季最終戦。阪神は、初回二死1・2塁で5番 マートンが右前適時安打を放って、広島先発・ルーキー大瀬良から1点を先取する。

大事な試合で先制打を放ったマット・マートン外野手は、 「打ったのはストレート。どんな場面でも自分のバッティングをするだけだと思っていたよ。高めのボールに対して力負けすることなく、しっかりとコンタクトできたね」と話している。

阪神先発・能見は、2回裏4番 エルドレッドの左二塁打から一死3塁とされるが、梵・會澤を打ち取って最初のピンチを脱した。3回にも二死後、1番 鈴木誠の飛球を追った大和が地上スレスレで捕球したようにも見えた二塁打で再び得点圏に走者を背負うも、続く菊池を抑える。

阪神は3回表 先頭 上本が四球。大和は送れず三振だったが、鳥谷の初球 暴投で一気に3塁まで進み、前進守備となった二遊間を破る鳥谷の中前適時安打で追加点を奪った。「打ったのはカットボール。バッティングカウントだったので、積極的に打ちに行った。ランナーをかえすバッティングができてよかった」と鳥谷敬内野手が振り返る。

4回には7番 新井貴の遊ゴロで併殺になるところをセカンド菊池の悪送球で命拾いした後、鶴岡のヒットで一死1・3塁となる。ここで能見の投ゴロで飛び出した3塁走者・新井を挟殺しようとしたカープ守備陣の連係が乱れて(記録は野手選択)阪神にはラッキーな1点が入った。大瀬良は4回(85球)5安打4三振3四球3失点で交代。広島は継投に入る。

3点を追う広島は4回裏 二死5番 ロサリオがカウント3-0からストライクを取りに来た能見の直球を叩き、左中間への14号ソロ本塁打。1点を返した。続く5回には田中・小窪の連打などで二死1・3塁となったが、粘る菊池を三邪飛に抑え込んだ。「初回から飛ばしていきました。あとはリリーフ陣に託します」。能見篤史投手は真っ直ぐのキレが良く、チェンジアップも上手く抜けて要所を締める投球で6回(87球)5安打4三振無四球の1失点。見事にエースの責任を果たしている。

永川勝-中崎で5回以降無失点の広島に対して、阪神も7回から松田を送って継投に入るが、二死後 田中を歩かせて途中交代9番 小窪の左中間適時二塁打を浴びて1点差となった。更に代わった3人目・高宮の暴投で同点走者が3塁まで進むが、代打・松山は何とか遊ゴロに打ち取った。

カープ4番手の戸田が登板した8回表 阪神は先頭 鳥谷が左前安打で出て、暴投の間に3塁へ進み、4番 ゴメスの右犠飛で4点目を取る。3、4回に続く相手のミスに乗じての得点であり、シーズン中 あまり見られなかったソツの無さである。

8回裏 阪神4番手・福原が捕まり丸の左越え二塁打、エルドレッド四球で一死1・2塁となるとベンチは守護神・呉 昇桓を投入。5連投となる呉は、ロサリオを三ゴロ。次の堂林の打席では代走・赤松に二盗を決められ2・3塁とされるが、直球で空振り三振に仕留めた。

9回には広島も抑えのミコライオを送って、必死の防戦に務める。先頭8番 鶴岡のヒット、途中出場 関本が送って一死2塁となるが、ミコライオは投球中にフォーム・バランスを崩して降板するアクシデントが発生。急遽登板した中田だが、後続を抑えた。しかし、その裏を呉が3者凡退に打ち取って4対2。阪神が今季最終戦を白星で締め括った。

ヒーローインタビューでラスト5試合フル参戦の呉 昇桓投手は、「チーム状況から5連投は予測出来た事。試合前には中西コーチから『今日は8回ピンチになったら行くぞ!』と言われていたから、そのつもりだった。今季は39セーブをマークしたけど、失敗が6回もあり、それが悔しい。来年は失敗の数を減らしたい。CSまでには期間があるので、必ず結果を残せるよう頑張る!」と話した。

「久しぶりに能見らしい投球だった。真っ直ぐが走っていて、チェンジアップもフォークもバリエーションが出て来る。最初から(飛ばし気味に)攻めて行った結果の6回(での交代)だった」。和田 豊監督は、真っ先に9勝目を飾ったエースの奮闘を讃える。相手のミスにも助けられた勝利だが、他力本願ながらも2位の可能性を残した。「もう、やるだけの事はやった。あとはCSへ向けて準備をするだけ。振り返るのは、全てが終わってから・・・」。最後に意地を見せた猛虎の指揮官が、ポストシーズンへの決意も新たに敵地マツダスタジアムをあとにした。