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2017.1.29
目指すは165キロ

キャンプ地・沖縄で先乗り隊の合同自主トレがスタートしました。晴れたり曇ったり、時折小雨も混じる不安定な天候となった日曜日の宜野座村野球場。投手はブルペンでの投球練習、野手もフリー打撃を行うなど各々の調整が急ピッチに進められています。

WBCに向けて例年よりも早く仕上げなくてはいけない藤浪晋太郎投手は、ブルペンで変化球を交え約50球を投じました。「そんなにカーブは投げてないけど、感じは良かった。イイ傾向だと思う。(WBC球に関して)変化球は全体的によく曲がる」。精度的にはまだまだでも「カットボールは制御しないと。(抜け球が目立ったチェンジアップだが、この時期は)投げられたら良いんじゃないか?」と全体として順調に仕上がって来ている感触に納得の表情です。

「経験されてる方なので、いろいろ訊きました」。この日は藤川も宜野座で汗を流しており、国際経験豊かな先輩から貴重なアドバイスを授かった藤浪。少年時代から憧れ続けた大会だけに、より強い思い入れを持って今年のキャンプへと入って行きます。

メイン球場では、生まれて初めて沖縄でのフリー打撃に臨んだドラフト1位ルーキー 大山悠輔内野手(白鷗大)がいきなりサク越えアーチを披露するなど上々の滑り出しを見せました。「(サク越えを放った事が)全てじゃない。外で打てて良かった。(力の入れ具合は100%ではないけど)それなりに・・。もっとレベルアップしないといけない。自分のペースを維持したい」と話して、気持ちの良さそうに汗を拭っています。

兵庫県西宮市の球団事務所プレスルームでは、新外国人 ロマン・メンデス投手の入団会見が開かれました。「すごく引き締まった気持ち。日本で野球をしたいと思っていた。自分が更に成長できる気がする。(これまでのスタイルとしては)真っ直ぐ・スライダー・フォークボールで勝負して来た。阪神ではしっかりとした自分のポジションを確保した上で、チームに貢献したい」。

同じドミニカ共和国出身のマテオとは母国のトロツと言うチームで嘗て共にプレーしました。米国では上原・田島ら日本人選手と交流。藤川もまた元チームメイトですが、「米国でやってた人とまた日本で出来る事は嬉しい。(野球に対して真摯に取り組む事が活躍に繋がるんだと)教わったので、それを生かしたい」と胸を躍らせます。

その人柄を含めてペドロ・マルティネス投手を尊敬する男は「2014年にイチロー選手と対戦したけど、すごく打ち取りにくい打者だった」事もあり、日本人打者は手強いと言う印象を持っています。オフも日本のボールを使って練習して準備万端で海を渡って来たドミニカン。160km/h超えを計測した豪速球と言う触れ込みとドレッドロック・ヘアーの風貌とは違うジェントルな受け答えも、「グラウンドに出れば一変する」と言います。

高野栄一球団本部長が「マテオと共に後ろのポジションで」と話すように、球団はリリーバーとして期待しています。一番の武器は161〜162km/h出ると言うストレート。スライダー・フォークの他にもツーシーム・シンカーと手元で曲がる変化球も持ち合わせる右腕が重視するのは、「スピードよりもコントロール」。マテオらとの守護神争いも注目されますが、「チームが勝つことが大事。与えられたところが自分の仕事場だと思って、それを嬉しく感じて投げるだけ」です。

現在、日本人最速は大谷翔平投手(北海道日本ハム)の165km/h。「そこも目標にしてやりたいなと思っている」と言うメンデスの右腕に猛虎の浮沈がかかっています。

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