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追撃3ランと気迫のヘッドスライディングを生んだもの<後編>
失敗を引きずらずに前を向く

7月4日の中日戦では、本塁上のクロスプレーにおいて「自分のミス」で先制点を許してしまった。このときはまだ2イニングス目で、試合はまだまだ続いていく。こうした流れの中で、梅野はどう対処して気持ちに整理をつけているのだろうか。

「生活をかけて戦っている以上、何とかしたい、何とかしないといけないと全力を尽くします」

つまり心の中にそのシーンを刻んで、それをバネに打席での勝負に挑んでいるのだ。では攻撃でミスをしたときに、梅野はどうしているのだろうか。

「ミスを引きずって次の守りに行くわけにはいかないので、防具をつけてベンチを出るときに、踏み出す一歩目でリセットすることを意識しています」

8月30日に行われたヤクルト戦では、0対1と1点を追う5回裏1死満塁のチャンスで、センターへ大きなフライが上がった。三塁走者の鳥谷敬は、タッチアップで本塁へスタート。誰もが同点だと思ったが、タッチアップを切っていた二塁走者の梅野が鳥谷のホーム生還前に、三塁ベース前でタッチアウトとなり、3アウトチェンジ。梅野はすぐに守りに就かなければならなかった。

「行けると自分で判断して行きました。戦っている以上、ミスはある。ミスがあっても前を向いて行かなくてはなりません」

このときも防具をつけたあと、いつも通りの“儀式”を行って気持ちを整えたという。

悩めるエースへの想い

話を7月4日の中日戦に戻そう。ナバーロ、大山とともにお立ち台に上がった梅野は、ヒーローインタビューの最後に、自ら藤浪のことについて触れている。この試合の藤浪は5回1/3を投げ、4安打6四球の4失点で勝ち負けはつかない投球内容だった。

「晋太郎の成長が見られた試合だと思う」

あの場所で、あえてこの言葉を発した思いを、梅野に聞いた。

「あいつは二桁勝利を何度も挙げて、自分よりも良い成績を残しているピッチャーだからこそ、ああやって発言することによって、良い方向に進んでいったらなと思って言いました」

藤浪はこの試合の後、2ヶ月近くをファームで過ごし、9月16日のDeNA戦で先発に復帰。すると、この試合を含めた4試合で3勝無敗の成績をマーク。9月29日にナゴヤドームで行われた中日戦では、5安打2四球の見事な投球で完封勝利を挙げている。
完封勝利を達成したときの気持ちを梅野に尋ねると、「最高です」と嬉しさが溢れた表情を見せてくれた。

苦しみを味わいながらも攻守で手応えを得た2018年。最後に来季への意気込みを聞いた。

「最下位というのは受け止めないといけないし、前を向いて行くしかありません。個人的には打撃で言うと、もっともっと上の目標を目指していきたいですね」

来シーズンの抱負を語る梅野の瞳には確かな覚悟と信念がみなぎっていた。

追撃3ランと気迫のヘッドスライディングを生んだものショートver<後編>終了。

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