戻ればやれると信じ続けて<後編>
1993年2月生まれの30歳。気づけばチームでも中堅となり、年下の選手の方が増えてきた。ブルペン勢では、岩崎優、岩貞祐太、加治屋蓮に次ぐ4番目の“ベテラン”だ。
「一回やられたら次の出番がなくなってしまうぐらいの層の厚さがあり、負けてられないなという部分があります。投げる立場で行くと、次にもいいピッチャーがいるという安心感もありますね」
ともに支え合いながら、切磋琢磨する。チーム防御率は12球団でもトップクラスの2点台。セ・リーグではダントツを誇る数字において、リリーフ陣の貢献も欠かせないのは言うまでもない。その中で、島本もベテランらしい成長を遂げている。
「前は本当勢いだけ、気持ちだけで抑えていたみたいな感じだったんです。持ち球は変わっていないですけど、同じ球種でも何種類かを投げ分けてとか、いろいろ考えながら投げるようになりましたね」
飛び跳ねるようなフォームで躍動する投げっぷりの良さは変わらずながら、スタイルはブラッシュアップを施した。数字を見ると、自己最多登板の2019年は59回3分の1を投げ、イニング数を超える60奪三振。それに対し、今年は25回3分の1を投げ、18奪三振。一見すれば三振を奪うペースが減っているものの、19年は奪った三振のうち、走者がいない場面で奪ったものが半数以上の57%だったのに対し、今季は同様の場面でグッと割合を減らして39%。走者を背負った場面でギアを上げ、奪うべき場面で三振を奪うスタイルへと変貌を遂げている。
さらに…
戻ればやれると信じ続けてショートver<後編>終了。
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