読売ジャイアンツ
5.24(FRI)25(SAT)26(SUN)
阪神甲子園球場
ドキドキの緊張感よりワクワクの方が強い。24日の巨人戦(甲子園)に先発する及川は、高揚感を隠せない様子だ。伝統の一戦にはリリーフで通算10試合に登板しているが、先発は初めて。「やっぱり一流の選手が集まっているイメージがあります。一発のある打者も多いと思いますし、全球種に対応してくる打者もいる。やっぱりレベルは高いかなと思うので、捕手と考えてやっていきたいと思います」と力を込めた。
今季ファームでは6試合(先発は4試合)に登板して4勝1敗、防御率2.45。「リズム良くゲームをつくっていくというのが役目だと思っているので、そういった意味ではストライク先行っていうのが、主なテーマとしてファームでも一軍でも心掛けています」と地道にレベルアップを目指してきた。育成契約の高橋から学んだ新球カットボールを磨き上げ、持ち味のツーシームの仕上がりも上々。直球の威力も増している。
「自分も一軍の経験がないわけじゃないので空気感っていうのは、身構えたりとか、そういうのは別にないです。でも、一軍で投げるが全てだと思います」。今春キャンプは先発として臨んだが、開幕から分厚いローテ陣の中に割って入ることはできなかった。その悔しさもぶつけ、チームを勝利に導く快投を見せる。
今季ここまでの阪神―巨人は4勝4敗1分けと互角だ。巨人は2年連続のBクラス4位に終わった昨季、当時の阿部ヘッド兼バッテリーコーチが近本と中野の1、2番コンビを「何をしてくるか分からない。うちのバッターも学ばないといけないことが多い」と参考にし、指揮官となってからも選手に〝見本〟として伝えているという。坂本、岡本和の中軸コンビも上り調子で、及川が言うように一発長打の可能性があるのは脅威。みんな打倒・阪神に燃えている。
悲願の日本一を成し遂げた昨年の岡田阪神は、巨人に対し18勝6敗1分けと大きく勝ち越した。独走Vの一因になったわけだが、今年は開幕前から一番の敵は巨人…と指揮官は言う。24日からの巨人3連戦が終われば交流戦に突入。一戦必勝の精神で首位を守る。
報知新聞社/中野 雄太