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重苦しい接戦を制し連敗ストップ!

連敗中のチーム同士、重苦しい接戦を阪神が際どく制した。

阪神は福留が8月28日・巨人戦(東京ドーム)以来のスタメン。 東京ヤクルト先発・八木に対して初回はヒット・盗塁で2塁に進んだ西岡が3塁を狙ってのスタートが早すぎて盗塁死するミスもあって無得点に終わる。

2回表先頭マートンが「(内角速球)高目にうまく反応することが出来たよ!」と言うレフトスタンドへの16号ソロで先制した阪神だが、その後の一死1・3塁でスタンリッジがバント失敗。初回の俊介に続いて走者を送れず、不安定だった八木を助けてしまった。

一方、清水とコンビを組んだ阪神先発・スタンリッジは8月27日東京ドーム(対巨人)以来の登板。序盤から毎回走者を背負うが、要所を締めて行く。特に本塁打日本新記録のかかる東京ヤクルト4番バレンティンとの勝負では、気合い十分の投球で中飛・空振り三振・右飛に抑えた。

しかし、4回裏 好調の5番ユウイチに外角ツーシームを巧く左に運ばれる2号同点ソロアーチで1対1と追いつかれる。

東京ヤクルト八木は3回あたりからタテのカーブが有効に機能する等していたが、阪神は5回表一死から西岡が失投を逃さず右中間突破の三塁打でチャンスメーク。二死3塁となってヤクルトベンチは新井貴を歩かせて鳥谷との勝負を選ぶ。「新井さんが歩かされたので、積極的に行こうと思っていた」4番鳥谷は外角スライダーを右前に運ぶタイムリーヒットを放ち、阪神がすぐに突き放す。

だが、東京ヤクルトも6回裏、二死からスタンリッジの牽制悪送球でヒットの走者ユウイチを2塁に進めた後、武内がツーシーム系の球を打って左前適時打。再び同点に戻した。

それでも執念を見せるスタンリッジは直後の7回表、先頭打者として中前安打を放つ。1番西岡が左二塁打で続いて無死2・3塁になったところで、阪神ベンチはスタンリッジに代走・上本を送り勝負に出る。ヤクルトもリリーフ山本哲にスイッチして防戦。代打・関本は倒れたが、新井貴がセンターへ犠飛を打ち上げて阪神が三たびリードを奪った。

1点差を守りたい阪神だが、その裏リリーフ久保は3安打を浴びて一死満塁の大ピンチを招く。しかし、ここは3番川端に3ボール1ストライクから内角球を打たせて二ゴロ併殺に打ち取り、何とか踏ん張った。

渡辺・筒井を上げ、疲労の色が濃い安藤らを抹消する等ブルペンを再編した阪神は、8回に剛腕復活の久保田を起用。久保田がベンチの期待に応えて3者凡退(今季初ホールド)でリードを保つ。

9回表に浅井の二塁打と2四球で二死満塁とした阪神だが、鳥谷が三振に倒れて追加点が入らない。その裏クローザー福原は先頭相川にヒットを許すが、素早いバント処理と盗塁阻止などで東京ヤクルトの執拗な粘りを辛うじて振り切った。

阪神が3対2と苦しい接戦をモノにして連敗(引分け挟む)を4で止めた。6回(104球)を4安打5三振3四死球2失点の投球で8月15日・広島戦(京セラドーム大阪)以来の8勝目をマークしたジェイソン・スタンリッジ投手は、「2週間以上の間隔が空いたが、全体的にうまくまとめる事は出来たと思う。今日はバレンティンの56本目を打たれない事が目標だった!」と話す。新記録に挑むバレンティンは4打数0安打だったが、阪神投手陣が全打席真っ向勝負した姿も清々しく映る一戦だった。