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2度同点とするも終盤に力尽く
常に先行される苦しい展開も２度追いつく粘りを見せた阪神だが、終盤力尽きて競り負けた。
先手は、来季を見据えて投打のベテラン組を外し若手中心のメンバーで臨む中日。阪神先発・メッセンジャーから２回裏４番 平田・５番 高橋周の連打で無死１・３塁として堂上剛の二ゴロ併殺間に先制した。
阪神は福留や新井貴に代わって５番に今成を起用するオーダーで中日先発・山井に挑む。序盤は抑えられていた阪神だが、４回表 先頭の３番マートンが「打ったのはストレート。高めに来たボールを逃さず、しっかりと叩くことが出来た！」と言うレフトへの１８号ソロ本塁打で同点に追いついた。
メッセンジャーは５回裏 先頭の６番 堂上剛に右中間へ１号ソロを浴びて再び勝ち越されるが、猛虎打線も６回表 俊介・マートンの連打に山井から代わった２番手・矢地のボークも絡んだ無死１・３塁から「最低限の仕事は出来た！」と言う鳥谷の右犠飛で２対２と食らいつく。
その裏メッセンジャーは、前打席被弾した堂上剛に死球を与えるなど二死満塁とされるが、堂上直を三ゴロに抑えた。やや制球に苦しむきらいはあったが、７回まで８安打を許しながらも低めを意識した投球で要所を締めて必死に粘ってみせる。
しかし、８回裏メッセンジャーは先頭の岩崎を歩かせるなど３四球で二死満塁となって、代打・大島のセカンド内野安打で２点を勝ち越されてしまう。高いバウンドで野手には難しい打球だったが、２塁走者・平田まで好判断で生還された事が、阪神には大きなダメージになった。
結局９回表には走者が出たものの、中日３人目の小熊に６番 新井貴が遊ゴロ併殺打に倒れて４対２で試合終了。今季最後のナゴヤドームで阪神は連敗を喫し、１０カード連続で勝ち越しから遠ざかる結果となってしまった。
８回（１２９球）９安打５三振４四死球のランディ・メッセンジャー投手は、粘りの完投も報われず４失点で８敗目。四球を連発した８回裏の微妙なストライク、ボールの判定には苛立ちを隠せず、「あんな形で点を取られたのは、納得いかない！」と憤懣やる方ない様子で引き上げて行った。
これで９月は６勝１６敗２分と散々な結果となったが、和田 豊監督も苦悶の表情で問題点を指摘する。「メッセ（の投球）云々じゃない。点を取ってやらないと、投手はいつもしんどい（苦しい）。マートン、鳥谷しか得点パターンが見出だせない。５番以降が繋がらないと…。５番に『座りの良い選手』がいるにはいるけど（福留や新井貴の状態が悪く）現状は厳しい」。
それでも残り６試合でＣＳ（ファースト・ステージ）開催権を得る２位確保は目前。もう時間はあまり残されていないが、決まらない『５番問題』も含め、勝負の１０月へ覚悟を決めて臨むしかない。
