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近本4安打!盗塁王にも前進
序盤からDeNA優位で進んだ試合は終盤もつれたものの、再三の好機を生かせなかった阪神が結局流れを掴め切れずに悔しいサヨナラ負けを喫した。
今季最多27850の大観衆で埋まった横浜スタジアム。DeNAは、今季初先発の3年目右腕・阪口。阪神は、大量得点を挙げた前日と同じ打線で臨む。初回先頭・近本が初球を叩く右前安打。その後 今季29個目の盗塁を決めて二死2塁とするも、4番 大山の三遊間を襲う痛烈な打球がDeNA大和の超美技(遊ゴロ)に阻まれて先制機を逃した。
阪神先発・高橋に対するDeNAは、2番ソト。5番に宮崎を上げて、以下 細川・山本・大和と続くオーダーを組んだ。高橋は、立ち上がり 2番ソトにセンター右へ運ばれる23号先制ソロ本塁打を浴びて初回に失点を許す。
やはり今季初出場となる同じ3年目・山本とバッテリーを組む21歳・阪口は、MAX150km/h台の伸びの良い直球とスプリットなどを武器に2回まで4三振を奪う。3回表には先頭打者への四球と近本・中前安打で一死1・2塁となるも2番 糸原を遊ゴロ併殺打に取った。
3回裏二死から2番ソトが、高橋の変化球を第1打席と同じバックスクリーン右のエリアへ2打席連続の24号ソロを打ち込んで、DeNAが2対0とリードを広げる。
追う阪神は、4回表一死1塁に右前安打の大山を置いて5番サンズが、外角直球を右中間フェンス直撃の適時二塁打を放って、漸く1点を返した。「(高橋)遥人も粘りのピッチングで頑張ってくれているし、あの回は(大山)悠輔も塁に出てくれたから、なんとか返したいと思っていたよ。自分の仕事が出来て良かったね」。ジェリー・サンズ外野手は、冷静に振り返っている。
5回表には、先頭・坂本の左越え二塁打でチャンスとなるが、9番 高橋のバントが阪口の好守に阻まれ、走者を三塁で刺された(矢野監督のリクエストも失敗)。それでも、近本の3安打目となる右前安打、糸原・内野安打で一死満塁と攻めつけるが、3番マルテは遊ゴロ併殺打に打ち取られて、絶好機を逸する。DeNA・阪口は5回(88球)を投げて、7安打4三振1四球1失点。プロ初勝利の権利を得て、マウンドを降りた。
その裏 DeNAは二死無走者から代打・戸柱の右越え二塁打でチャンスを作り、1番 梶谷・中前適時安打で貴重な追加点を刻む。阪神逸機の直後だけに、高橋にとっては流れの中で非常に拙い失点となった。高橋は5回(72球)まで投げて5安打4三振 無四球3失点で交代。そこまで悪い内容ではなかったが、同じ打者に連続アーチを浴びた事は結果として不用意だったと言われても仕方がないところだろう。高橋遥人投手は、「攻撃に流れを持ってくるピッチングが出来なかったし、リズムも悪くなってしまった。チームに申し訳ない」と頭を下げている。
3点リードのDeNAは継投策に出るが、6回表を抑えたパットンが回を跨いだ7回表。阪神は先頭・木浪の右越え二塁打と坂本・犠打。2人目・谷川の代打・原口は四球で一死1・3塁として1番 近本の右前適時安打で1点差と迫る。DeNAはパットンから砂田へスイッチ。すかさず近本が、この試合2つ目の盗塁を決めた後、2番 糸原がスライダーを捉えた左中間への2点適時二塁打を放って逆転した。続くマルテも初球ツーシームを叩きレフトフェンス直撃の適時安打で5対3とする。
4安打の近本光司外野手が次のように語る。「打ったのはチェンジアップ。チャンスの場面でしっかり初球からスイング出来た事が結果に繋がったと思うので、打つ事が出来て良かった」。逆転打になった糸原健斗内野手は、「みんなが良い流れで繋いでくれたので、あとは返すだけだった。仕事が出来て良かった」と話した。ジェフリー・マルテ内野手も、「凄く良い流れで回って来たから、とにかく自分も打ちたい!と思っていたよ。走者を返す事が出来て良かったね」と振り返っている。
リードを奪った阪神は、必勝リレーに入る。7回裏に登板した岩貞は、先頭6番・細川をファールフライに打ち取るが、坂本が捕球態勢に入っていたところにマルテが邪魔するカタチになって落球。命払いした細川が、直後にレフトスタンド上段へ豪快な1号ソロを打ち込むと、大和・戸柱の連打などで作った二死1・3塁から2番ソトが左前適時安打を放ち、同点とした。
8回表 阪神はDeNA5人目・伊勢からサンズ・陽川の連続二塁打と申告敬遠で無死満塁とするが、坂本が浅い右飛。代わった石田に代打・糸井が見逃し三振。頼みの1番 近本も変化球にタイミングが合わず二飛に倒れ、絶好機で1点も取れなかった。
その裏をエドワーズが抑えた阪神は、DeNA守護神・三嶋が登板した9回表 先頭・小幡の投ゴロを三嶋がファンブルする失策から、内野ゴロ・申告敬遠・死球で一死満塁とする。ここで6番 陽川はフォークに空振り三振。木浪も中飛に倒れて、どうしても勝ち越す事が出来ない。
するとその裏 DeNAは先頭・乙坂の中前安打と大和・犠打に戸柱・遊ゴロで二死3塁として、レフト前に落とす1番 梶谷の適時安打で鮮やかなサヨナラ勝ちを決め、6対5でDeNAが阪神を下した。勝ち投手は三嶋で、負けはエドワーズが来日初黒星。DeNAは勝率5割から再び1つ勝ち越しとなり、阪神の連勝は6で止まった。
終盤は完全に押していただけに、阪神には非常に残念な敗北となった。13安打とよく打っても、11残塁に好機での2併殺打が悔やまれる。試合の流れとして、サヨナラ負けは必然だった。
その中で、近本が5打数4安打1打点2盗塁と大活躍。盗塁は30の大台に乗せ、打率も.298と3割が目前に迫って来た。残り6試合で2年連続のタイトルを不動のものとしてほしい。