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ウィルカーソンの好投に応える佐藤輝弾
交流戦最初のカード、楽天との1回戦は田中と対戦した。そして2カード目となるロッテ戦でも初戦で難敵が立ちはだかった。相手先発の佐々木朗は160km/h台のストレートと150km/hに迫るフォークを操る剛腕、今季は完全試合を達成するなど令和の怪物に相応しい投手へと成長していた。
注目投手との対戦に苦戦が予想されたが打線はしつこく、しぶとく攻めた。2回には糸原がチーム初安打を放ち、相手守備陣の隙を突くディレードスチールを決める。5回には糸原と島田が安打を放ち、6回にも中野が安打と盗塁を記録した。佐々木朗が完全試合を達成した4月10日のオリックス戦の球数は105球。19個の三振を奪ったことを考えれば驚異的な少なさだった。そんな投手に対してこの日は6回までに90球を投じさせ、得点こそ挙げられなかったが楽なピッチングをさせなかった。
そもそも投手の成績は投げる球の威力で決まるわけではない。先発したウィルカーソンは安定感が抜群で、中盤に走者を出す場面が増えても要所で併殺を奪ってホームを踏ませない。ショート・中野は移動ゲームで不慣れなグラウンドという条件下でも足がよく動いていた。バックの好守にも助けられたウィルカーソンは8回を5安打無失点、来日1年目の投球術はパリーグ球団相手にも通用した。
「良いピッチングが出来たことを嬉しく思います。まっすぐとチェンジアップだけじゃなくて色んな球種が良く投げられたと思います。後ろの守備がしっかり守ってくれて長坂がしっかり配球してくれた」
この好投に虎の怪物が応えた。両チーム無得点の9回、佐藤輝が低めのシンカーを振り抜くと打球はバックスクリーンに飛び込んだ。見逃せばボールかという球でもお構いなし。圧倒的なパワーでロッテの守護神・益田の決め球を仕留めた。
最終回にしてようやく均衡を破ると9回裏は岩崎が3人でピシャリ。ここのところは不安定な投球が続いていたがもう心配は要らないようだ。カード初戦を1-0で勝利し明日はエースの青柳が先発する。連勝で一気に勝ち越しを決めたい。