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対策オーダーがハマり天敵左腕を攻略
今季の広島戦成績は0勝9敗2分。特に相手先発の床田に対しては3度の対戦で3勝を献上してしまっている。悪い流れは続き、この日も2回に先頭打者を失策で出塁させ、先発の西勇が2点本塁打を被弾。先制点を奪われてしまった。
しかしここからが違った。苦手左腕対策オーダーを組んだ打線が記録的な一打をきっかけにつながった。4回2死、29試合連続安打を記録していた近本が打席に入ると4球目をセンター前に弾き返す。30試合連続安打は2011年のマートンに並ぶ球団タイ記録だ。この価値ある一打を無駄にするわけにはいかない。佐藤輝も安打で続き、大山が四球を選ぶ。2死走者なしからあっという間に満塁とした。このチャンスにスタメン抜擢の2人の右打者は燃えていた。まずは北條が詰まりながらもレフト前に落とす。
「手応えはめっちゃ詰まったんで手、折れたかなと思いました。規則正しい生活はああいうヒットにつながるなと思います」
この一打で2者が生還、同点に追いついた。さらに2死1、2塁から山本の放った打球はショートの横を抜けセンター前へ。勝ち越しの適時打となった。
「ジョー(北條)が必死になってつないでくれたので、僕もつながなきゃという思いで打席に入りました。抜けてくれて勝ち越せて嬉しかったです」
逆転してもらった西勇はきっちり試合を作り、7回途中まで追加点を与えずマウンドを守った。
「チームとしても広島に負け続けていたので、何とか最少失点でと思いながら投げました。ホームラン打たれた後から冷静に行くことが出来ました」
先発が試合を作った後はリリーフ陣が躍動した。7回途中からマウンドに上がった渡邉は左打者2人をきっちり抑え、8回は湯浅、9回は岩崎が三者凡退。パーフェクトリリーフで1点のリードを守り切り逃げ切った。
広島戦で初勝利を挙げ、このまま勢いに乗れるか大事な明日の試合はルーキー左腕・桐敷に託す。矢野監督は「ファームで良い成績を残してきて明日の登板になりますし、長いイニングというよりは目の前のバッターをしっかり抑えるような、そういう気持ちの入った投球をしてくれたらそれがいいかなと思います」と期待をかけた。ここまでやられた分はここからやり返す。
