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猛攻と伊藤将の好投が大勝を呼ぶ

3回までは互いに無得点。先発した伊藤将の好投により静かな展開で進んでいた試合は4回に突如として動いた。

先頭の大山がチーム初安打をレフト前に放つ。4番に戻った主砲の13試合連続安打が猛攻の始まりの合図だった。マルテの安打、佐藤輝の四球で満塁とすると木浪が四球を選び、押し出しにより先制に成功。さらに梅野が2点適時打を放ちリードを広げる。

「追い込まれて三振はしないようにと、そういう執念が三遊間抜けてくれたんで、みんなでつないだ打点だったんじゃないかなと思います」

伊藤将がきっちり送りバントを決めてチャンスで上位打線へ打順を回す。再び満塁のチャンスを作り、近本の走者一掃の適時3塁打で試合の流れを不動のものにした。

「ここで試合決めたろ、という気持ちで(打席に)入っていたので、いい形で追加点取れて良かったです」

この回打者11人を送り込む途切れない攻めで一挙6得点。完全に試合の主導権を握った。

大量援護をもらった伊藤将は危なげない投球を続け、快調にアウトを積み重ねる。警戒していたヤクルトの村上はショートフライ、見逃し三振、併殺打と封じ込んだ。打っても7回2死1、2塁からはダメ押しとなる2点適時2塁打を放ち投打に活躍した。8回まで1失点に抑えていた左腕は最終回もマウンドへ。9回になっても球の勢いは衰えるどころかキレが増し、最後の2人の打者はストレートで押し込み三振とライトフライに打ち取って見事な1失点完投勝利を挙げた。

「低めに丁寧に投げることも出来ましたし、梅さん(捕手の梅野)のリードを信じて投げた結果、完投することが出来ました。(ヤクルト・村上に対しては)前回、悔しい思いをしたのでやり返す気持ちで今日は投げました」

伊藤将の6完投は12球団トップ。終盤は近本、大山をベンチに下げる余裕を持った展開に矢野監督は「久しぶりにゆっくり見られました。目の前の試合を勝って1つでも上に行く、その気持ちは変わらないです」と話した。連敗を止め、次カードは2位のDeNA戦。ここを取れたら非常に大きい。首位のヤクルトを大勝で破った勢いに乗り、上位進出を目指す。