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矢野監督最後の巨人戦は1点差の惜敗

今季最後の伝統の一戦はCS進出を左右する大事な試合。両チーム共にベストオーダーで臨み、先発マウンドには巨人キラー・西勇が上がった。安定感に優れる右腕は今季の巨人戦3試合24回を投げて無失点、被打率.153と相手打線を手玉に取っている。初回をきっちり3人で抑えると打線は早々に援護点を送った。

2回2死から佐藤輝がライトスタンドにアーチを描く。

「積極的にスイングしていこうと思ってましたし、しっかり芯で捉えることができたので、ホームランになって良かったです。ピンキーガッツ!!」

今季19号は先制弾、豪快な一発で先手を取った。

西勇は投球以外の技術も非常に高い。2回には四球で出した走者を牽制で殺し、4回は1死1、2塁のピンチを凌ぐ。巨人戦での連続無失点イニングは28回にまで伸びた。5回は無死3塁から内野ゴロで1死を奪い、相手が投手の打順で仕掛けたスクイズも封じ込めた。しかし2死後に同点の一打を許し、6回に2被弾を喫してしまう。

2点を追う7回、先頭の原口が安打で出塁すると矢野監督は勝負を懸けた。代走に島田を送り、1死1、2塁からは代打でマルテを起用。連日、勝負強さを発揮している助っ人はこの場面でも仕事をこなす。レフト前への適時打で1点差に迫った。

終盤の守備でビハインドの状況は続いていたが出し惜しみはしない。7回は岩貞、8回はケラーが登板。鉄壁のリリーフ陣という強みを押し付け、追加点を与えなかった。何とか同点、勝ち越しを狙ったが打線はあと一押しが足りず、わずかに1点届かなかった。

明日からは甲子園での4連戦。空気を変えられる男、藤浪が先陣を切りホームでの4連勝を狙う。