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伊藤将の復帰星を祝う大量15得点

2桁勝利を狙える左腕が戦線復帰。左肩の違和感により出遅れていた伊藤将が今季初先発のマウンドに上がった。昨季の巨人戦では3試合で3勝を挙げ2完封、24イニングで1失点しか許さなかった。巨人キラーぶりは今季も変わらず立ち上がりからリズム良く凡打の山を築いた。

打撃陣も序盤から活発だった。まずは好投を引き出した坂本がバットでもアシストした。2回、佐藤輝の死球と井上の2塁打で作った1死2、3塁のチャンスにライト前へ。坂本の先制適時打に木浪も犠牲フライで続く。幸先よく2点を先制し試合の主導権を握ると3回に打線が爆発した。

先頭打者、近本の打球は勢いを失うことなくスタンドイン。今季2号本塁打で追加点を挙げた。

「先頭バッターだったので、とにかく出塁することを意識していました。しっかりと自分のスイングができたと思います」

納得の一振りに続いて中野、ノイジーの連打と大山の死球で無死満塁とし、佐藤輝の適時内野安打や井上の2点適時打など猛攻が止まらない。打者11人を送り込み一挙6得点、リードを8点に広げた。

大量援護をもらった伊藤将は内も外もズバズバ決めて巨人打線を寄せ付けない。常にストライク先行の有利なカウントから低めに集めて6回まで1安打無失点。打線も中押し点の欲しい6回に大山が左中間にアーチを描く。主砲の一発によりこれで先発野手全員安打となった。8回には井上の2点適時3塁打や中野の3点適時3塁打などで6得点の強烈なダメ押し。投打両面で巨人を圧倒して迎えた9回も伊藤将が内野ゴロ2つで簡単に2死とし、最後は左打者のアウトローにキレのあるストレートを突き刺して27個目のアウトを見逃し三振で奪う。見事な投球で復帰登板を完封勝利を飾った。

「初登板なので思い切って勝負しようと思っていました。低めに丁寧にいつも通りやろうと思っていました。本拠地で連勝出来ているのは嬉しいのでこれからも継続していけたらいいなと思います」

19安打と15得点はどちらも今季最多。長打3本での猛打賞を記録した井上は「最高です。今年はやったります!」と力強く宣言。自信ときっかけをつかんだようだ。岡田監督も「久しぶりにゆっくりゲーム出来ましたね。急にみんな上がりましたね」と目尻を下げた。明日からは神宮でのヤクルト戦。上り調子の打線に打者有利の球場となれば、連夜の大量点を期待せずにはいられない。