節目の10年“歴史”への挑戦<後編>
来日してからの9シーズンのうち、7シーズンで2桁勝利をマークしているメッセンジャー。開幕時から先発ローテ入りした2011年以降の8年間で、リーグ最多の先発数を記録したのが6シーズンもあり、2014年には実に31度の先発マウンドに上がった。年間を通した体調管理が万全でないと、決して残せぬ数字だ。
“長く”、“強く”活躍する秘訣を聞くと、ふたつのポイントを大事にしているという。一つ目は生活面の管理だと話す。
「食べ物や飲み物には特に気をつけています。自分の身体に対してどういう食べ物や飲み物がいいのかというのを調べて、自分でしっかりと決めたりすることができるようになりました。来日当初と比べて、自分が非常に成長できたと思うところですね」
続いて活躍の秘訣としてもう一つ挙げたのは、いたってシンプルな答えだ。ズバリ、“練習”について。
「練習をしっかりと、厳しくやっていくことが、こうやって長年できることに繋がったと思っています。日々、長い間しっかりやってきたことが、いまも若々しくできる秘訣なんじゃないかなと思います。なにより、一つひとつの練習に対して集中してやることが大事で、次の練習のことを考えるのではなくて、丁寧にやることが一番大事だと思っています」
メッセンジャーの練習を見ていると、簡単なことでも手を抜かずにやっているのがよくわかる。例えばキャッチボールひとつとってみても、一球一球を自分の動きを確認するように取り組む様子は、他の選手と比べても際立つほどだ。ファンの方々が球場に足を運んだ際、練習する姿を見る機会があったら、ぜひみてほしいポイントのひとつである。
来日10年目——。彼のことを称するのに、もう“助っ人”という表現は合わないように思う。本人も、助っ人としてチームを勝たせることを思っているのではなく、背中でいち“ベテラン”として、チームを引っ張る覚悟で臨んでいる。
節目の10年“歴史”への挑戦ショートver<後編>終了。
有料公式サイトでは本コラムのロングverを閲覧できるだけでなく、
ランディ・メッセンジャー選手の直筆サインボールをプレゼント中です!