信頼される存在になるために<前編>
シーズンの約3分の1が過ぎ、セ・パ交流戦に突入した6月10日現在、波に乗っている好調なときや逆にチームの調子が悪いときでも、ずっと変わらないものがある。
4番、大山悠輔―。
勝利に向けて常に柔軟に采配をふるう矢野監督が、チームの未来に向けて動かさない“信念”ともいえる起用のひとつ。多くの経験を積んできた矢野監督は、チーム作りのためには欠かせない重要なポジションを、彼に託している。
プロ3年目にして虎の4番を務めることの難しさは、想像をはるかに上回るものだろう。多くの名選手たちが名を連ねてきたポジションだ。重みはわかっている。未来を託された“当事者”はいま、その大きなプレッシャーに真っ向から立ち向かっている。
「プレッシャーがないと言ったら嘘になりますけど、そんなことを言っているようではダメです。そういうのに打ち勝っていかないことには、チームの信頼は得られません。だからまだまだ全然だと思っていますし、信頼をしてもらえるように、しっかりやりたいなと」
6月10日時点ではチームトップの9本塁打をマーク。このままいけば、自己最多である昨季の11本塁打はすぐに更新することができるだろう。打率も昨季の.274とほぼ同水準の数字をマークしている。プレッシャーに押し潰れているような様子はない。シーズン序盤に少しつまずきを見せていたことを考えれば、いまはその段階は抜けたともいえる。あとはどこまでチームを勝たせられるか―。チームの中心で、彼がどれだけの数字を残せるかによって、チームの行方も左右することになるだろう。
思い返すは5月15日に東京ドームで行われた伝統の一戦。
信頼される存在になるためにショートver<前編>終了。
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