10/9(火)は阪神甲子園球場でベイスターズ戦が行われます。この試合が今季最終戦となるだけに、有終の美を飾って2012年を締めくくりたいところです。気になるベイスターズ戦のみどころを注目データとともにお届けします!
甲子園で行われた前回カードは、1勝1分とタイガースが見事に勝ち越した。
第1戦は2点ビハインドで迎えた7回裏、1死満塁から、鳥谷に走者一掃の適時三塁打が飛び出し逆転に成功する。このまま逃げ切りたいところだったが、最終回に相手の反撃を受け、この試合は引き分けとなった。
雨天中止を挟んで迎えた第2戦は、両先発が力投し息詰まる投手戦となった。両軍無得点のまま迎えた8回裏、鳥谷の二塁打を皮切りに2死満塁の好機をつくると、途中出場の関本が冷静な判断で四球を選び、押し出しで待望の得点を挙げる。9回は筒井がマウンドに上がると、わずか9球で三者凡退に切って取り、プロ初セーブをマークした。
ここまでの対戦内訳は、10勝10敗3分と全くの互角。今季最終戦はベイスターズとの勝ち越しがかかった重要な一戦となる。ファンとともにシーズンを駆け抜けた猛虎ナインが、最後の力を振り絞る。
今季最終戦は絶対に負けられない理由がある。タイガースを10年にわたって支えてきた、金本知憲の引退試合でもあるからだ。
金本はFA権を行使して2003年からタイガースに加入すると、重圧にも負けることなく評判通りの実力を発揮。不動の主軸打者として、移籍1年目からチームを18年ぶりのリーグ優勝に導いた。05年には打率、打点、本塁打でいずれもキャリアハイとなる成績を残し、自身初のMVPを受賞。06年には代名詞ともなったフルイニング出場の世界記録を更新し、08年には通算2000本安打を達成。数々の金字塔を打ち立て、タイガースのレジェンドとして強烈な存在感を示し続けてきた。
思い返せば、タイガースはこの男の一打で多くの勝利をものにしてきた。チームの勝利に直結する勝利打点は、タイガース在籍の10年間で実に117にも昇る。03年から09年まで7年連続10打点以上を記録し、10年から今季にかけてもチーム内上位をキープし続けた。タイガースの新黄金時代は、この男とともにあった。
突然の引退表明から注目を集め続けた背番号6の雄姿も、この試合をもって見納め。チームも、そして金本も有終の美を飾りたい気持ちは同じだ。10年間で幾度となく響かせてきた勝利の快音を甲子園にこだまさせ、2012年のタイガース、そして鉄人・金本のラストゲームを大団円で締めくくる。
※文章中のデータは2012年9月30日終了時点
年度 | 試合 | 勝利打点 | チーム内順位 |
---|---|---|---|
2003 | 140 | 12 | 1位 |
2004 | 138 | 16 | 1位 |
2005 | 146 | 17 | 2位 |
2006 | 146 | 16 | 1位 |
2007 | 144 | 13 | 1位 |
2008 | 144 | 11 | 2位タイ |
2009 | 144 | 14 | 1位 |
2010 | 144 | 6 | 6位 |
2011 | 122 | 7 | 4位タイ |
2012 | 123 | 5 | 5位 |
TOTAL | 1391 | 117 | - |
※データはすべて2012年9月30日終了時点