中日ドラゴンズ
5.16(TUE)17(WED)18(THU)
阪神甲子園球場
首位固めへ秋山、能見、メッセンジャーを投入!貯金10からさらなる上積みを
つかんだ流れは簡単には手放さない。猛虎が気温の上昇と共に、一気にギアを上げてきた。1試合は雨で流れたが、12、14日のDeNA戦(横浜)に連勝し、貯金は今季最多の10となった。34試合目での2ケタ貯金は、1985年の37試合を超えるハイペースだ。
金本監督は「順位とかどうこうより、とにかく貯金を増やしていく。勝ち方を確立していくことが目標ですから」と足元を見つめているが、チームに手応えを感じていることは間違いない。16日からの中日3連戦(甲子園)も白星を積み上げ、さらに上昇気流を描きたいところだ。
先陣を切るのは、急成長を見せている秋山だ。今季はここまで6試合に先発し、2勝2敗、防御率2.77と安定した数字を残している。9日の巨人戦(東京D)では7回2失点。3試合連続完封中だった巨人・菅野に見事に投げ勝った。
「しっかり先頭を切って、1個、1個、アウトを積み重ねていきたい。長いイニングを投げたい気持ちは常に持っています」と8年目右腕は胸をたたいた。17日は能見が先発し、18日の第3戦は中5日でメッセンジャーが続く。自身最多に並ぶ5連勝中の助っ人も「チームの雰囲気はすごくいいし、勝利に貢献できるように頑張るよ」と力を込めた。
打線も6日の広島戦(甲子園)で9点差をはね返す逆転劇を演じたように、爆発力と粘り強さが出てきた。福留、糸井、鳥谷のベテラントリオがコンスタントに結果を出し、中谷、北條ら若手も存在感を見せている。さらに右足首を捻挫した上本も、今週中には先発に帰って来られそうだ。片岡打撃コーチも「先取点を奪われても何とか取り返そうという姿勢が出てきた」と選手の成長に目を細めている。
最下位に沈む中日だが、決して油断できる相手ではない。ビシエド、ゲレーロの助っ人コンビが、いずれもここ6試合で3発と状態を上げている。シーズン序盤は不振にあえいだビシエドは「ずっと練習してきたのがいいスイングにつながっているんだ」と自信を取り戻し始めた。先発マウンドには鈴木、バルデス、ジョーダンの順で上がる予定だ。
開幕から絶好調の阪神だが、実は唯一勝ち越していない球団が中日だ。特に4月19、20日のナゴヤDでのゲームは2試合連続で守備のミス絡みで敗れた。34試合で32失策は12球団ワースト。金本監督も「記録に表れないミスも含めて負けた試合がある。そこに上積みがあると信じたいね」と課題克服に意欲を見せている。
交流戦開幕まで残り4カード、12試合となった。阪神も昨季は7勝11敗と負け越したように、例年、パ・リーグの強さが目立っている。チームとしては何とか貯金を重ね、パ・リーグとの戦いに挑みたいところだ。