読売ジャイアンツ
9.20(WED)
阪神甲子園球場
秋山VS菅野 今季4度目の対決 甲子園最後の伝統の一戦は鳥谷敬デー
屈辱をバネにはい上がるしかない。18日の広島戦(甲子園)に敗れ、目の前で敵将の緒方監督が宙に舞う姿を見せつけられた猛虎軍団。12年連続のV逸が決まったものの、クライマックス・シリーズを勝ち上がり、日本一になるチャンスは残っている。眼下にいる巨人との直接対決となる20日(甲子園)はどうしても落とせない一戦だ。
金本監督は19日の午前11時から甲子園で行われた全体練習を前にナインを集めた。「次は2位確保に向け、全力でいこう!」とゲキを飛ばした。「そういう(日本一になる)チャンスがあるわけだから。(セのCS導入から)11年たって、優勝しなかったのに何でという時代でもなくなった。CSを勝ち抜いて日本一になっても十分価値がある」と、報道陣の前でもひたすら前を向いた。
先発マウンドを任されるのはチームトップの12勝を挙げている秋山だ。14日の巨人戦(甲子園)に続き、エース・菅野と今季4度目の投げ合いとなる。ここまでは互いに1勝1敗。チームが引き分けに終わった前回は白星がつかなかったものの、6回を無失点と好投した。「過去3回と同じように食らいついていきたい。打席に立って思いましたけど、張り合えるレベルじゃない。及ばないことだらけです」と苦笑いを浮かべるが、粘りの投球で勝機を見いだしていく。
菅野攻略に向け、期待されるのはベテランの福留だ。5月9日(東京D)では一発を放つなど、10打数3安打と相性は悪くない。「自分たちの野球をやって早く2位を固める。それしかないでしょ」と決意を明かした。新人の大山も初対決となった14日に2点適時打を放った。一丸となって日本を代表するエースを打ち崩すしかない。
球団は甲子園での今季最後となる伝統の一戦を「鳥谷敬デー」と銘打ちイベントを開催することを決めた。通算2000安打達成を記念して、来場者全員にメモリアルキャップをプレゼント。試合前のセレモニーでは特別映像が流れ、OBの藤田平氏からは「記念プラーク」が贈呈される。鳥谷は「僕はいつも一緒の試合だと思っています」と平常心を強調するが、ナインは偉業をたたえるためにも白星を望んでいる。ライバル球団を下し、ポストシーズンに弾みをつけていく。