広島東洋カープ
8.14(TUE)15(WED)16(THU)
京セラドーム大阪
福留、糸井のベテラン2人がチームを牽引。左腕・岩貞がコイ倒を誓う。
本拠地・甲子園を約1ヶ月離れる「長期ロード」も、折り返しとなる12試合を終えた。7勝5敗、今季初の3カード連続勝ち越し中の勢いそのままに、首位を快走する広島に挑む。京セラドームで行われる14日の試合に負ければ、広島にマジック32が、引き分けでもマジック33が点灯する。
頼れる主将のバットが止まらない。
野手最年長の41歳・福留が絶好調。8月の成績は25打数12安打3本塁打7打点。脅威の打率4割8分でチームの好調を支えている。11日のDeNA戦(横浜)では2点リードの3回に左腕・東から追撃の10号ソロをかっ飛ばした。
4年連続、13度目の2桁本塁打を達成。41歳シーズンでの2桁本塁打は金本監督が現役時代に記録して以来の快挙。
「塁に出てチャンスを作ろうと思い打ちにいきました。いい形でしっかりと捉えることが出来ました」。日米通算2276安打のバットコントロールは、いまだ衰えることを知らない。
福留とともに打線を引っ張るのが、右腓(ひ)骨骨折から回復途上で出場を続ける超人・糸井。7月21日に一軍に復帰すると、49打数17安打、打率3割4分7厘と徐々に状態を上げてきた。圧巻だったのは9日の巨人戦(東京D)。同点の8回。沢村とのガチンコ勝負。150km/hの直球をフルスイングし、「力と力の勝負」を制して右翼席の最上部の壁に突き刺した。本人も「完璧でした」と振り返る一発。
初戦に先発が予定されるジョンソンに対しても今季9打数5安打、打率5割5分6厘と好相性で、打率・打点・本塁打・盗塁と4部門でチームトップの主砲が、既に2勝を献上するジョンソン相手に猛打をふるう。
コイ斬りへ大事な初戦を任されるのは岩貞。前回7日の巨人戦(東京D)ではソロ3発を浴びたが粘投と打線の援護で5勝目をつかんだ。「(巨人戦は)走者をためないのを目標にやって、ソロホームランで失点を重ねたけど、ソロだったので勝てたのもある。次もいい打者が多いチーム。ピンチになったときこそ冷静になって、場面、状況に応じた配球と動きを取れるように体も心も準備して入りたい」と表情を引き締めた。
プロ入り後、対広島戦では16試合先発していまだに勝ちがなく、自身10連敗中と「鬼門」だが、コイ倒なくしてチームの上位進出はなく、左腕にかかる期待はおのずと高まる。