広島東洋カープ
4.30(TUE)5.1(WED)2(THU)
阪神甲子園球場
平成から令和へ 絶好調・広島と3連戦で 借金減らしなるか
矢野阪神にとって、まずは借金完済が目標だ。本拠地・甲子園へ戻り、平成から令和へ元号をまたいで広島と3連戦。開幕当初こそ苦しんだが、8連勝を挟むなどセ・リーグ王者の地力を見せている相手だ。
初戦の先発が予想されるのは秋山。昨年オフの右ひざ手術から復活を期し、静かに出番を待ってきた。今季は4月11日のDeNA戦(甲子園)に先発しただけで、6回5失点(自責点4)で敗戦投手になっていた。翌12日に出場選手登録を抹消され、その後はファームで調整。本来の高い制球力を発揮できれば、十分に勝負ができそうだ。
一方、最大で「8」あった借金を一気に減らした広島の先発予想はアドゥワ。今季はここまで3試合に登板し、勝ち負けなし、防御率1・64の好成績を残している。先発に限れば2度目で、7回2失点と好投した4月23日の中日戦(マツダ)以来。昨年はすべて救援で53試合に登板しているだけに「リリーフに負担がかかるので、1イニングでも長く投げたい」と言葉にも説得力がある。カープの将来を背負う3年目右腕。「前回は先制点を与えて、チームとして苦しい展開になった。四球を出さないように心がけたい」と冷静にテーマ設定した。
実績があるとはいえ、先発経験が乏しいのは事実。序盤からたたみかける展開が理想だ。29日の中日戦(ナゴヤD)では、右ふくらはぎ痛で出遅れていた新外国人・マルテが1軍初昇格。糸井、大山、福留に続く6番に入り、攻撃パターンが増えることは間違いない。1番・近本と、マルテの復帰によって下位を打つことになりそうな梅野も好調を維持。初戦でアドゥワをたたくことができれば、新元号の令和初戦となる2戦目以降に弾みがつく。
上位進出を目指す両チーム。矢野監督は「あまり先のことを考えるよりも、今を頑張るしかない。みんなで山を越えていくというのが、ウチのチームのやるべきこと」と強調し、緒方監督も「一戦一戦、カープの野球をやるだけ」と平常心を保っている。12連戦の真っ最中。強いカープを打ち砕き、新時代へ勢いに乗りたい。