- 金本選手引退セレモニー後の会見
- 2012年10月10日 更新
9日(火)、金本知憲選手が引退セレモニー終了後に会見を行いました。
金本知憲選手コメント(会見より)
Q:最後の戦いを終えた今の気持ちは?
金本:ホームランを打ちたかったのですが…残念でした。思いっきり盗塁も出来たし、ホームランの代わりに盗塁で勘弁してください。
Q:引退を決意されてからの1か月はどんな感じでしたか?
金本:変化はなかったですね。周りが心配してくれたり、応援してくれたり、励ましてくれたりしましたが、僕自身は特に変化はなかったです。
Q:今日の最後の試合はどんな気持ちで迎えられましたか?
金本:なかなか実感がわかなくて、今日の朝テレビをつけたら僕が今日最後だってやってたし、たくさんの友人からメールをもらったりして緊張気味に始まった一日でしたが、最後は特に緊張も無くさらりといけたと思います。
Q:最後の甲子園を4番で迎えた気持ちは?
金本:懐かしかったですね。4月、5月と1度4番に復帰しましたが、それらしい活躍も出来ず5番、6番に戻ったんですが、ずっとこのチームで4番を打ってきたので、懐かしい響きでした。
Q:今日は、ゲージで新井選手と並んでバッティング練習を行いましたがいかがでしたか?
金本:ラスト一本で、フリーバッティングで怪我して以来、初めてバックスクリーンの横にホームランを打てたので、これは試合では出ないなと思ったらほんとに出なかったので、試合で打ちたかったですね。
Q:今日は全てを出し切りたいと言っておられましたが、いかがでしたか?
金本:やっぱり、出し切れなかったですね。チャンスが無くて、ダメな自分の姿が出てしまったなと思いました。
Q:7回のチャンスで打席が回ってきて、あの場面はかなり気持ちが入っていたのではないですか?
金本:あと2打点で長嶋さんを超えるというのがあったので、最後なんだという感傷に浸る余裕も無く真剣勝負だったので。最後まで真剣勝負ができて、キャッチャーフライにはなりましたがそれが結果で、そこでキャッチャーフライだから僕はユニフォームを脱ぐと決意したわけですから納得しました。
Q:そんな中でも、センター前ヒット、セ・リーグ最年長を更新する盗塁もありましたが。
金本:塁に出たら走りたいと思っていたので、新井には絶対に打つなよと言ってました。そしたら初球からいいスタートが切れて、広島時代の元気のいい盗塁をしていた頃を思い出しましたね。
Q:そして新井選手のヒットで、一気にホームを狙いましたが。
金本:あれは、久慈コーチのミスですね。(笑)僕のスタートも悪かったんで久慈コーチにあそこはストップしてもらわないと。僕もしんどかったです。
Q:横浜DeNAの三浦投手とは真剣勝負でしたが。
金本:彼は、最後の最後までコントロールがよかったですね。やられましたが三浦らしさでやられたので楽しかったです。
Q:最後の甲子園で何か思い起こされることはありましたか?
金本:甲子園が一番燃えたというか一番盛り上がったときっていうのが、僕が日本シリーズでサヨナラホームランを打った時ですかね。あの時は星野監督も狂ったように喜んでいたのを思い出しました。それが一番印象にあります。
Q:9回の守備に付く際、スタンドのファンは皆さんが立ちあがって拍手を送っていました。あの時の気持ちは?
金本:最後の守りなんで、「ありがとう」という気持ちを表わしたくて帽子を取って手を挙げて挨拶しました。
Q:最後のボールがレフトに飛んできましたが。
金本:現役最後でまさかのまさかで笑えましたけど。藤井も最後はレフトフライを打たす配球で頑張ったと言っていたのでそこまで気を遣わせて申し訳なかったという思いです。
Q:ウイニングボールは?
金本:グラブに入れたままなんで、誰かに盗まれていない限りはあると思います。(笑)
Q:どうされますか?
金本:メッセンジャーが10勝目だったので渡そうと思ったんですが、メッセンジャーが「おまえが持っとけ」って必死に言ってくれたので有難く頂戴いたします。
Q:スピーチの最後は、感謝の言葉で締めくくられましたが。
金本:常にファンの方に支えられてここまで来ましたから、最初と最後は感謝の言葉で締めたかったです。
Q:胴上げは背番号と同じ6回でしたが?
金本:胴上げされたことがなかったので怖かったです。ちゃんと6回だぞ!って確認して、手を引くなよってチームメイトには注文を付けました。
Q:スタンドには共に戦ったメンバーがたくさんいらっしゃいましたが。
金本:有難いというか、なかなか現役の方々は遠くまで足を運びにくいと思いますし、本当にうれしく思います。
Q:尊敬する清原和博さんも駆け付けましたが。
金本:僕も清原さんが引退する時に花束を持っていっているので、そのお返しだと思います。
Q:清原さんからは何か言葉は掛けられましたか?
金本:とにかく「おつかれ、おつかれ、ゆっくり休んでな」と言葉を掛けていただきまして、ほんとありがとうございます。
Q:その清原和博さんの後には、娘さんからの花束のプレゼントがありましたが。
金本:叱っておきます。(笑)
Q:お父さんらしい優しい表情をされていましたが。
金本:僕はいつでもどこでも優しい顔してます。(笑)
Q:21年の現役生活が終わりましたが、悔いや心残りはありますか?
金本:(引退)記者会見のときにも言いましたが、もっとああしておけばよかったという悔いもありますし、もう一回優勝したかった、日本一の胴上げをしたかった。それが残念で悔いです。
Q:その思いは、今日、後輩達に伝えられたと思いますが。
金本:近いうちに何とかファンの皆さんが一番喜ぶ瞬間だと思うので、それを味わってもらいたいです。
Q:明日から新たなスタートとなります。今後の予定、今後の将来の夢を教えてください。
金本:これからはゆっくりを基本に、ちょこちょこテレビ出演などをしながらゆっくりして。将来的な夢は、まだあまりピンとこないですね。
Q:ファンの多くは、金本選手にまたタイガースに戻ってきてほしいという思いがあると思いますが。
金本:どうですかね。(笑)皆さんが厳しいので、ここは厳しいと思います。
Q:全国の金本知憲ファンの皆さんに最後に一言。
金本:広島で11年間、タイガースで10年間、ダメな時もいい時も常に応援してくれて、僕らはその応援さらりと流しているようで、実ははすごく耳に響いているもんなんです。そういうファンの期待に応えようと頑張る選手もたくさんいるので、まずほんとに応援してくれてありがとう。感謝したいです。
Q:21年間お疲れ様でした。
金本:ありがとうございました。