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虎魂

常に理想を追い求めて<前編>

はじまってみれば、あっという間に終わるペナントレース。シーズンは最終盤―。約半年に渡っての戦いは、もうすぐ幕を閉じる。

準備し、研究し、追求する。シーズンとは、そんな日々の積み重ねだ。そして、チームのために磨いた技術を競い合いながら、ときに笑い、ときに悔しさに眠れぬ日々を過ごすのである。

今年で42歳になった背番号8は、もう20年以上、そんな戦いを送り続けてきた。来年は、12球団でも最年長の現役になる見込みだ。
アメリカ時代も含め、積み上げてきた安打の数は2300を超える。それだけの“成功”を積み重ねてきても、まだまだ打撃は未知数だという。

「(見えてきたものは)ないですよ。まだまだうまくなりたい。常に、どうしたらもうちょっと打てるかな、どうしたらもうちょっといろんなことができるのかなということを考えながら毎日やっています」

まだ、道半ば。だから年齢を理由することもなければ、若い選手に負けるつもりもない。人一倍努力している自負があるからだ。
『ストイック』。この言葉をこの男以上に体現する選手はいないだろう。日々の取り組みについて聞くと、まるで若い選手に諭すかのように、言葉を重ねた。

「日々練習する中で、どうなりたいのか、どうしたいのか、そういうことを一つひとつ考えながらやらなくてはいけないと思うんです。これは違うなとか、もうちょっとこうしなきゃいけないといういろんなことを、もっと自分たちで考えないと」

常に理想を追い求めてショートver<前編>終了。

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