常にいまより良くなることを目指して<前編>
シーズンの終盤、チームが勝利へ向けて試合を“締め”に入るとき、必ずと言ってもいいほどに彼の姿がマウンドにあった。そして、淡々とアウトを積み重ね、なにごともなかったようにマウンドを去る-。チームが誇る屈強な救援陣の中でも、彼の存在はまた際立ったものだった。
「離脱もありましたけど、そういう期間も絶対プラスに持っていこうと思っていたので、1日1日、どんどん野球が上手くなるようにという意識で取り組むように意識していました」
謙虚な言葉で今年1年の活躍を振り返る。
3勝0敗、26ホールド。離脱もあり、登板数こそ48試合に留まりこそしたものの、残した防御率1.01という素晴らしい数字は、自己最高であり且つ、セ・パ両リーグにおいて『今季30試合に登板した投手の中で最もよい数字』だった。
シーズン最後の6連勝中においても、最後の5試合に登板。その間も1点も与えず、さらに数字を上げたのだから素晴らしいの一言だ。
リリーフとして、ブレイクを果たしたのが一昨年のこと。プロ入り後3年間はほとんどを先発として過ごしながら、なかなか勝ち星を多く積み上げることはできていなかった。一昨年、リリーフに完全転向すると、同年いきなり66試合を投げ、防御率2.39という安定した数字をマーク。「たくさんの試合に関わりたい気持ちがあった」と、リリーフとしての生きがいを感じながら新たなスタートを切ったが、転向2年目の昨年は61試合登板で防御率4.94と苦しんだ。
「目先を見過ぎたなと反省しています。前の年にはじめて60試合以上を投げて…」
常にいまより良くなることを目指してショートver<前編>終了。
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