一からの競争のつもりで<前編>
抜群の制球力でテンポ良く試合を運ぶ西勇輝、飛躍の年を目指す髙橋遥人に、2年ぶりの二桁勝利を目指す秋山拓巳、勝負の7年目を迎える岩貞祐太、ベテラン・岩田稔、復活を期す藤浪晋太郎に、新助っ人陣―。数多くのメンバーが候補であるタイガースの開幕ローテーション争いにおいて、この男が実に順調な調整ぶりを披露している。
「順調にきています。昨年はいろんな経験をさせてもらいましたけれど、今年は今年。また一からの競争だと思ってやっています」
青柳晃洋、26歳。プロ5年目を迎える変則右腕が、充実した時を過ごしている。
昨年はプロ入り後初めて、シーズンを通して一軍に帯同した。先発として25試合を投げ、自身初の規定投球回にも到達。二桁勝利には一歩届かなかったものの、チーム2位となる9勝を挙げ、先発ローテーションを守り切った。
「年間通して一軍にいたのは初めてでしたし、年間通してプレーする中で、勝つ難しさも経験しました。勝てない時期も経験できて、その中で監督に使ってもらって…。(ローテーションを)守ったというよりは、使ってもらったという感じです」
昨年は、開幕5戦目の巨人戦(4月3日・東京ドーム)で初登板。それ以降も先発ローテーションの一角として登板を続け、5月までに4勝をマーク。順調な滑り出しに見えたが、夏場に苦しんだ。6月12日のソフトバンク戦での勝利を最後に、7試合連続で勝ち星がつかず…。その間、4つの黒星を増やしてしまった。
「勝てなかった7試合のうちの最初の3試合、短いイニングでマウンドを降りてしまって…」
一からの競争のつもりでショートver<前編>終了。
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